人格レベルの生きづらさとは?
人格レベルの生きづらさとは、「自分の基礎の部分がわからない(不明瞭)」傾向として語られるものです。
専門的には、アイデンティティ、中核自己、自我同一性と呼ばれるものですが、簡単に言えば、その人にとっての「基礎の部分」として当施設では捉えています。※下図参照
|十分なケアが大切
注目すべきは「人格レベルの生きづらさが十分にケアされない場合」に、表面的な症状や問題行動の根本的改善にはつながらないという点です。
パーソナリティ障害を取り巻く社会的資源や理解は、確かに昔と比べれば大きな発展を遂げていることは事実です。
しかし、「治療を受けても改善しない」という訴えが全国各地から寄せられる現状があります。
それだけ「人格レベルの生きづらさ」に関する支援そのものが周知されていないということなのだと、当施設は危惧しています。
入院・宿泊心理センターは、慢性的な生きづらさを抱えるお子さんに対して、人格レベルの生きづらさに主眼に置いた支援を行い、お子さんの人格的成長(精神的幼さからの成長)と問題行動の改善を狙います。
事実として、こうした介入効果は、問題行動の内容にかかわらず、最大2家族に1つの割合(62~44%)で、その改善傾向を狙うことができています。※当施設臨床データより