パーソナリティ障害(Personality Disorder)の精神科入院支援、宿泊心理ケアを提供します。

家族だけで対応しきれないのは、なぜ?

はじめに

家族だけで対応しきれないのは、被害妄想の「影響」が、お子さんだけでなくご家族(親御さん側)にも及んでいると考えられるためです。

※詳しくは「おとなしかった子が、どうして?」をご参照ください。

親御さんが受ける被害妄想の影響とは

その影響とは、お子さんのちょっとした気分変化(不機嫌、落込み)に対して「強い不安や焦り」を駆り立てられることであり、またそれを心配し続ける傾向を指します。

例えば、お子さんが不機嫌になると「また大変なことになるのでは」「早く何とかしないと」等のように、ネガティブな予感や考えが次々と頭の中に浮かんでくる状態がこれに当たります。※下図参照

お子さんの頑張りを見落としやすい

私たち人間の「注意」というものは、同時に2つ以上の事柄(作業)へ向けるのが難しく、前述のようなネガティブな内容(心配)に注意が奪われると、反対のポジティブな内容へは向きにくくなってしまいます。※これを「注意資源の有限説」と呼びます。

もし、見落とした情報が「お子さんなりに頑張っていること」であった場合、親御さんの対応は、わが子の理解を欠くものになるでしょう。

つまり、親御さんが事態収拾を急ぐほどに、お子さんには「分かってもらえない」「かえって苦しめられる」などの被害体験が増えてしまうことになりかねます。

親に心配があると被害妄想も増える

実際、被害妄想を抱えるご家族では、親の心配(上表のような傾向)と被害妄想の間に「有意な正の相関関係」が示されており(φ=.52, <.001)、一方が増えると他方も増えるという「皮肉な関係」が確認されています。

つまり、“何とかしなければ”と親御さんが積極的に反応するほど、逆にお子さんの被害妄想は増えてしまう傾向にあることが客観的にも示されているのです。

それだけでなく、被害妄想を抱えるお子さんは、同時に複数(平均で4.3個)の問題行動も抱える傾向にあり、またその多くが被害妄想と密接に関連することも同様のデータから確認できます。※下図参照

親は併発問題に対する警戒心を働かせている

上記のグラフからも分かるこのように、被害妄想を家庭内で抱えるということは、同時に複数の問題行動の対応に追われることも指します。

特に、被害妄想と問題行動が密接に関連する傾向を踏まえると、お子さんのちょっとした気分変化(不機嫌)でさえも、ご家族にとっては深刻な問題発生のサイン(予兆)に感じられてしまうかもしれません。

すると、警戒心に駆り立てられた内容にばかり注意が向くようになるので、お子さんの気持ちや頑張りに「寄り添う」ことが難しくなってしまい、気づかないうちにお子さんの被害妄想を刺激しては、むしろその悪化に好都合な役割(言動)を果たしてしまうのかもしれません。※下図参照

このように、被害妄想の影響を理解せず、ただやみくもに対応してしまうと、親子間でお互いを傷つけ合う関係をつくり上げてしまうばかりか、頑張るほどに「状況が悪くなる」「会話が成り立たなくなる」「接し方がわからなくなる」といった悪循環の中に親子共々引きずり込まれてしまいます。

もっとラクな親子間の接し方を一緒にお探します

そこで入院・宿泊心理センターでは、こうした被害妄想の影響により上手に対処できるための支援をします。

具体的には「お子さんとの接し方がもっとラクになる方法」を一緒にお探します。

例えば、お子さんなりに「頑張っていること」について本人と一緒に語り合い、明確にし、それを親子間でも共有していただきます。

こうすることで困難な感情の中、お子さんが「深く求めているもの」を親御さんにも理解していただくことができ、またその理解に基づく対応(言動)を工夫されることで、被害妄想の影響(警戒心)に襲われた時も「どう対応したら良いか」を明確できると考えられます。

実際、こうしたアプローチに基づく研修効果は、問題の内容や数を問わず、多くのご家族に実感して頂けることを当施設は確認しております。

※詳細は「わが子はきっと、変われる」をご参照ください。

もし、「現状が変わらない」「問題が繰り返される」などのお悩みをお持ちでしたら、当ホームページをよくご覧になっていただき、一度、当施設までお問い合わせください。

私たちは、ご家族やお子さんの問題改善を本質的に支援しています。

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