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パーソナリティ障害は”治らない”は、正しくない

確かにひと昔前までは、「治らない」「治療しても変わらない」「経過は悲観的である」などの意見が蔓延していました。ですが、近年の新しい知見(研究報告)などにより、それは「事実でない」ことが明らかにされつつあります。

例えば、パーソナリティ障害の当事者(患者さん)の多くは、時間経過とともに、また適切な治療や心理サポートの受療によってその症状が改善し、診断基準(例:DSMやICDと呼ばれる診断基準)を満たさない状態にまで寛解できることが分かっています。さらには、他の精神疾患よりも(重篤な気分障害や不安障害)、その予後が良好になると言う報告もあります(Paris, 2008)。

こうした新しい知見は、診断基準(DSM-5)にも影響を与えており、同一基準の「代替モデル」では(過去基準の諸問題に対処するために導入された新しいモデルでは)、パーソナリティ障害の定義の記述として、その特徴様式(パターン)が「広範でかつ柔軟性がなく…」「長期にわたり変わることがなく…」の表現それぞれに「比較的」(relatively)という語句(副詞)を書き加えています。

パーソナリティ障害の全般的基準(定義中)のC及びD(DSM-5より)
パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、比較的柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い広範囲に比較的広がっている(基準C)。
パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、長期にわたって比較的安定しており、その始まりは少なくとも青年期または成人期早期にまでさかのぼることができる(基準D)。

このように、パーソナリティ障害のとらえ方は、改善可能な(変動可能な)精神疾患の一つであり、たとえ長い病歴であっても、常に不適応的で固定した病態では「ない」ことが診断基準では明示されています。

これは同時に、パーソナリティ障害の経過が「他の合併症・障害」「ライフイベント」(恋愛、就学、家族関係など)の影響を受けやすい点を表しており、それをケア・治療することの大切さを強調していると言えるでしょう(林,2016)。
その意味からも、家族や周囲の接し方には大きな意味が生まれ、それをサポートしてくれる(一緒に考えてくれる)治療・相談機関おさえて置くことは、この障害とうまく付き合う上での大きな力になると言えるでしょう。

 

<参考文献>
林直樹(2016)『パーソナリティ障害はどのような病気なのか?』こころの科学No.185/1-2016 特別企画パーソナリティ障害の現実、日本評論社.
Paris J. (2008) Clinical trials in personality disorders. Psychiatric Clinics of North America 31:517-526.

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