皆さん、こんにちは。

シリーズブログの第二部「同じ悩みを持つ母親たちがここにいる~There’re mothers just like you~」9回目になります。

今回は、暴れたり大声を上げたり警察沙汰になったりと問題行動を起こす我が子に対して、恐怖心が強すぎて正面から向き合えない(向き合うことを避けている)親御さんたちに助言をしていきたいと思います。

決断を押し付けないで

問題を抱えた我が子に対して将来を心配する一方で、その常軌を逸した行動の数々に振り回され、疲弊と混乱から恐怖心さえ芽生えてしまった親御さんは数多くいらっしゃいます。

ですが、その問題行動(家庭内暴力、自殺未遂、自傷行為、依存行動、摂食障害、万引きなど)は、周囲(特に親)に対して子どもが送っているSOS信号なのです。

その中には本当の意味で生死に関わるレベルの緊急性を孕んでいる可能性も多々あります。

それなのに恐怖心から子どもに気圧され、施設への入所や通院を親が決断できずに、「とりあえず子どもにどうしたいか聞いてみます。」などと決断を我が子に委ねて問題を先延ばしにしてしまうケースも少なくありません。

子どもの意志を尊重してあげることは確かに大切で必要なことです。

しかし、生死に関わるレベルの問題行動を起こしてしまっているようなパーソナリティ障害を抱えた子ども場合は、子どもが自らの意志で決断するということはとても難しいことなのです。

なぜ難しいのかというと、自我機能が不安定なために多くの場合は自分に自信がなく、感情の起伏と共に考えや意見がコロコロと変わってしまったりもするので、大きな決断を迫られるとそれだけでプレッシャーや焦りを感じてしまうからです。

そのような状況の中で、子ども達は親が本当に自分を助けてくれるのかということを常に考え、背中を押して引き上げて欲しいという願望さえ抱いています。

なのに「あなたはどうしたいの?」などと親から質問されたところで、子どもからしたら「そんなのわかるわけがない!」といった感じなのです。

実際に当センターを卒業されていった方たちは、「センターに来る前は右も左もわからずに、将来も真っ暗で自分の気持ちなんてものも全くわからなかった」「半ば強引ではあったが親に決断してもらい、入所できたことは今となっては良かったと思える」と、当時を振り返ります。

子どものために親が決断を

当センターでは面談にお越しになったご家族に対して、「親が決断すること」に対する意味に気づいていただけるようご説明しながら、「どうしたら我が子をセンターにつなげることができるか?」について具体的な方法を一緒に考えていきます。

決断が遅れ、子どもの意志を尊重し続けた結果、子どもの年齢が40歳、50歳に達してしまったというケースも数多くございました。

子どものことを思うのであればなおさら子どもの反発を理解し、「恐怖心」に飲み込まれない「強い意志」を持ってご決断される勇気を持つことの大切さを、どうか心にとめていただけたらと思います。