皆さん、こんにちは。

当センターは、他の施設(病院や相談機関)では“対応が難しい” “治らない”などの理由で断られてしまったお子さんも積極的に支援します。

なぜなら、お子さんの問題行動は、ちょっとした気づきによって改善する可能性をもっており、そのための支援を丁寧に行えば、最大2家族に1つの割合で「自分を苦しめていたものが分かる」「対処の仕方が分かる」を実感してもらえることが、当センターの臨床データから確認されるためです(下図参照)。

困難ケースの特徴

専門的支援につながりにくいケース群では、お子さんに同じような以下の傾向がみられます。

このような傾向があると、一般の支援機関(医療機関)では、どうしても介入が難しくなり、また介入可能時には、すでに危機的症状(保護の対象)の発現を許してしまうので、治療目的は症状の改善に留まってしまいます。

つまり、症状そのものをつくり出している「個人内の要因」(家族内要因を含む)には支援が届かなくなり、問題状況はどうしても繰り返されてしまうのです。

問題意識の低さが問題の本質である

当センターでは、こうした傾向こそが問題の本質を表していると理解します。

特に、問題行動を繰り返しながらも「自分は悪くない」「自分の方が苦しめられている」などの訴えを示すお子さんは、もしかすると「被害妄想」という心(頭)の中のイメージに意識を奪われているのかもしれません(つまり、本人がそれに「気づいてない」ことを意味します)。

被害妄想とは、自らに対する「脅威や被害のリスク」を想定し、それらを本気で心配する傾向として理解できます(下図参照)。

こうした考え方に支配されると、被害や脅威に関するイメージが無際限つくり出されるようになり、ちょっとした日常の不快体験(不機嫌)に対しても困難なイメージが暴走しやすくなります。

それだけでなく、困難なイメージは、お子さんの気分を害し、その被害から逃れるための衝動的な言動(問題行動)を駆り立てたり、問題行動それ自体を被害(周りにそうさせられている)として思い込ませたりもします(「おとなしかった子が、どうして?」をご参照ください)。

このようにして、頭の中の脅威イメージとそれに対する不適応な対処行動(問題行動)の間をぐるぐると空回りしてしまうのです。

被害妄想は多くの問題行動の中に潜んでいる

こうした心の使い方(被害妄想)は、多くの問題行動の中に潜んでいる傾向(併発傾向)が確認され、またそれらと密接な関係にあることも確認されます(下図参照)。

当センターの支援

以上より、当センターは被害妄想を主眼とした心理支援を提供します。支援目的は、お子さんが「自力で被害妄想の影響(空回り)に気づき、それに対処できるようになる」ことです。

そのための目標として、①現在の生きづらさや不快体験が「どう作られいるか」を被害妄想の影響から気づく練習、②その影響(空回り)から抜け出すためには、被害妄想と「どう距離を置いたらよいか」のそれぞれの練習を支援します(セラピー紹介をご参照ください)。

実際、当センターの支援効果は、お子さんの問題行動の種類や数を問わずに、多くのご家族に実感して頂けることが確認されます(冒頭のグラフより)。

支援の話をどう切り出せばいい?

支援につなげること自体が困難なご家族にとっては、「話をどう切り出したらいいか」という準備段階から課題を抱えます。

そこで、当センターでは、その準備や対策を目的とした「事前プログラム」も提供しております(下表参照)。

ご利用方法は、「来談型」(ご来所いただく方法)、「出張訪問」(ご自宅へ訪問させていただく方法)の2つから、お選びください。

ご両親の正直な気持ちが大切です

一方、当センターの宿泊支援をすでに検討されるご家族には、以下の点に留意されることをお勧めします。

それは、お子さんと支援の話をされる時「ご両親の正直なお気持ちを大切にされる」ことです。支援の話を切り出すことは、それ自体が、大きな不安や心配を双方に与えます。

  • 「わが子がどんな反応をするか分からない」
  • 「怒らせてしまうのでは…」
  • 「もし支援がうまくいかなかったら、どうしよう…」。

こういう時は、そうした気持ちをムリに隠す必要はありません。むしろ、自分の正直なお気持ちとして、そのままを認めながら、お子さんと話されることが役に立ちます。

たとえそれが、ネガティブ(厄介)な感情だとしても、正直にさらけ出そうとすることで、「問題と向き合いたい」「一緒に頑張りたい」という親側の姿勢をお子さんに示すことになり、少なくとも「逃げてない」というメッセージを伝えることにも役立ちます(但し、より具体的な対応は当センターの支援・助言等を受けながら行ってください)。

もし、こうした支援情報が役に立つと思われるのであれば、一度、当センターまでご連絡ください。お母さん、お父さんの中にある「救ってあげたい」を当センターは形にします。