
「もう二度としない」
そう言っていたはずなのに、
また同じことをしている。
娘さんの問題行動について、
このような経験をしている
ご家族は少なくありません。
例えば、ある20代の娘さん。
仕事をしていない時期にもかかわらず、
メン地下などの推し活に夢中になり、
給料もないのにお金を使っていました。
最初は数万円でした。
ところが、次第に金額が大きくなり、
親のカードまで使ってしまう。
一度に数十万円、
時にはそれ以上使うこともありました。
母親が問いただすと、
「分かってる、もう使わない」
と泣きながら反論したかと思えば、
「自分でもおかしいと思ってる」
と反省すら口にしています。
実際、その言葉が嘘だった
わけではありません。
娘自身も、
このままではいけないと
分かっていました。
ところが、しばらくすると、
また同じことが起こります。
母親は次第に、
「どうして分からないの?」
「何回言えば分かるの?」
と考えるようになりました。

娘もつらい「分かっているのに…」
ここで、一度立ち止まって
考えてみる必要があります。
本人が本当に分かっていないなら、
話は比較的単純で済んでしまいます。
しかし、
「やめたほうがいい」
「お金を使いすぎている」
「このままでは困る」
ということを本人も理解している。
それでも衝動的に行動してしまう。
そして後になって後悔する。
こうした状態が続いているなら、
単純に
「意志が弱い」
「反省が足りない」
というだけでは説明できません。
もしかすると、
娘さんの発達特性が
関係しているのかもしれません。
例えば、
その場の欲求を抑えにくい。
先の結果を具体的に
想像することが苦手。
気持ちが高まると、
冷静な判断に戻りにくい。
目の前の刺激に強く引っ張られる。
こうした特性があると、
「分かっていること」と
「実際に行動できること」の間に
大きな差が生まれることがあります。
もちろん、
問題行動のすべてを
発達特性だけで説明できる
わけではありません。
しかし、
「何度言っても繰り返す」
という事実を、
「本人が反省していない」
だけで片付けないことも
大切なのです。

娘だけではなく、家族も
このようなケースでは、
娘に何度説明しても
同じことが続くことがあります。
なぜなら、
問題が起きた瞬間だけ取り上げても、
その背景にある生活の傾向や人間関係、
お金との付き合い方、
家族との関係まで含めて
変わっていないからです。
そして家族もまた、
娘の問題行動が起きるたびに
対応を迫られることになります。
お金を肩代わりする。
話し合い、約束する。
しばらく様子を見る。
そしてまた同じことが起こる。
こうして娘と家族の間にも、
同じやり取りが
繰り返されていきます。
だからこそ、
問題行動を起こしている
娘だけを見るのではなく、
「なぜ繰り返されるのか?」
「家族はどう関わっていたか?」
「今の生活環境による影響は?」
というところまで含めて
考えてみる必要があります。
JECセンターでは、
問題行動を繰り返す傾向にある
娘さんに特有の“発達特性”に注目し、
その問題に苦しんでいる娘さんと
ご家族も含めて支援しています。
娘さんをだけを一方的に
「変えなければならない」
と考えていては解決しません。
まずは娘さんが生活を立て直す。
そして家族も娘さんとの関係を
もう一度見直してみる。
その両方を進めていくことで、
「何度言っても直らない娘」に
変化や成長が表れるのです。
「なぜ直らないのか」
そこを一緒に考えてみる。
今、求められているものは、
家族全体の立て直しかもしれません。

*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。


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