ホスト通いがやめられなくなってしまった娘さんを救いたい一心で、ご家族(保護者様)はあらゆる手段での説得を試みます。
しかし、家族や友人との付き合い(既存の人間関係)まで犠牲にしてしまうほどホストへ依存してしまっている状態にある娘さんの考え方を変えることは至難の業です。
実際、同じ悩みを抱える多くの方が”家族だけで”どうにかしようとするも、結果的に家族関係や症状をさらに悪化させてしまっているのです。
「ホストをやめるくらいなら家を出ていってやる!」
「ホストと縁を切ったら生きていけなくなる!」
こんなことを言われてしまうとご家族も危険を恐れてあまり強く言えなくなってしまいますが、好き放題にさせてしまえばいずれ身を滅ぼすであろうことも目に見えています。
特に、最近増えている未成年のホスト通いを始め、ホスト関連トラブルは将来に多大な悪影響を及ぼす可能性を秘めているため、一刻も早い解決が望まれているのです。
今回は、そんな忍耐の日々を送るご家族の「今すぐ娘を救いたい!」という切実な願いに応えるためにも、人格障害宿泊施設として20年以上運営してきた当施設の解決支援ノウハウをご紹介したいと思います。
原因は心と居場所にある
ホスト関連トラブルも例外なく、解決をするにあたっての原因特定は必須となります。
過去の臨床記録を見てみると、ホスト通いがやめられない原因には複数の要因が絡んでいることが予想されます。
その中でも特に注目したい点は、幼少期~成年期の間に起こる心への影響です。
子供というものは、思春期を迎えた辺りから複雑な感情を抱きながら毎日を送っています。
保護者であるご家族の皆様も自らが経験してきたように、私たちは子供時代、「学校」、「家族」、「友人」という大きく分けて3つのコミュニティの中で過ごす時間が大半を占めます。
問題なのは、多感な時期ということもあってか、その全てのコミュニティで居心地が良いと感じることは人によってなかなか難しいということです。
「学校がつまらない」
「仲の良い友達がいない」
「家にいても気が休まらない」
もしもこのように全ての場所で居心地の悪さを感じてしまうと、子供ながらに「自分はこの世界に居場所なんてないんだ…」と錯覚するようになってしまうでしょう。
居場所がないという感覚は、やがて「自分には存在価値がない…」という認識へと変わり、自分に自信が持てなくなり、不安、孤独、挫折といった負の感情が根付いていきます。
生きていても特に楽しいこともない、そんな絶望にも似たような毎日を送り、繊細な心を病んでいってしまうのです。
その結果として、うつ病や気分障害、不安障害やパニック障害、人格障害(パーソナリティ障害)といった精神疾患を発症してしまうことも決して少なくありません。
そして、精神疾患の子供たちはその愛情不足で満たされない気持ちや空虚感から半ば自暴自棄になり、引きこもりや家庭内暴力、反社会行為、自傷・他害行為、そして依存症へと陥ってしまう傾向にあります。
こうした一連の心の変化こそ、何かに依存せざるを得ない体質の根幹として考えられています。
つまり、そのような環境にある娘さんは、きっかけさえあれば年齢を問わずホスト依存になってしまうのです。
早期から自分が生きるためにはホスト(依存対象)が必要だと思い込むようになってしまうと、他人から否定された時にムキになって正当化しようとする強迫観念がより強固なものになる恐れがあります。
居場所を奪われないで
ホスト依存の原因となり得る「居場所」の問題を解決するには、注意すべき点があります。
まず前提として、保護者としてご家族が娘さんに提供できる居場所はやはり「家族の住む家」ということになります。
と言うのも、学校生活や職場での人間関係、友人との交流などに自分の居場所を感じられるかどうかに関してはあまり介入の余地がないためです。
しかし、すでにホストにハマってしまっている娘さんに対して、ホストクラブ以上に居心地の良い空間を提供できるかは非常に困難を極めるでしょう。
なぜなら、その道に長けたホストたちと娘さんの居場所作りで勝負しなければならないためです。
「居場所」を作るとは、言い換えるなら「心が休まる場所」を作ってあげることです。
「何か嫌なことがあったとしてもそこへ帰れば安心できる。」
そんな場所がホストクラブだなんてことはご家族としても望ましくないはずです。
しかし、多くのご家族が過保護や過干渉、またはその逆で放任が過ぎるなどして距離感を誤ってしまい、意に反して家庭の居心地を悪くしてしまっています。
ほとんどの場合、そうした家庭で娘さんは表向きには仮面を被った”良い子”を演じる傾向にあります。
素直な自分の気持ちを口にすることが難しくなり、やがて自分の抑えきれない気持ちを不登校や家庭内暴力、自傷行為などの間違った行動で表現するようになってしまいます。
では、家族はどうすればよいのか…。
その答えは、普段から娘さんとの会話(コミュニケーション)を絶やさず、気持ちに寄り添い、理解を持つ姿勢を見せてあげることです。
時には何かを我慢していたり、寂しさを感じたりして、なかなか口を開いてくれないこともあるかもしれません。
そんな時こそ注意して、あまり距離を詰めず(しつこくならない)、話しかけやすい雰囲気づくりなど工夫をしてあげることが大切です。
そうした家族の真剣に向き合ってくれる姿勢はしっかりと心に伝わり、いつの日か強い家族の絆となります。
適切な距離感を保つことで相手に安心感を与え、会話によってお互いに情報交換をしていけば、助けが必要な時に手を差し伸べやすくなるからです。
そのような関係性が築ければ、きっと娘さんにとって家族こそ真の心の支え(居場所)となってくれるはずです。
絶望的な状況でも救いはある
人格障害宿泊施設として、当施設がホスト関連トラブルの解決で関わってきたご家族の中には、客観的に見れば手遅れかと思われるほど娘さんとの関係が悪化してしまっているケースもありました。
しかし、そうした危機的状況にあっても手の施しようがないと判断したケースは1件たりともありませんでした。
それらはあくまでご家族だけでの対処が難しくなっている状態であって、決して問題解決や関係改善が不可能なわけではありません。
私どものような外部支援機関(専門家)はそのような状況に介入し、ご家族の「救いたい!」という希望に沿えるよう全力でサポートを行っているのです。
自立に向けた2つの支援
当施設では、ホスト関連トラブルでお問い合わせのあったご家族に対し、独自の支援方法である”宿泊支援”と”心理支援”という二つのサポートを軸に、ご家族と娘さんが望まれる自立や解決に向けた支援をご提案しています。
宿泊支援では、施設がご家族に代わって娘さんの居場所となり、スタッフや仲間同士の交流による人の温かさや安心感といったものを感じ取ってもらえるような仕組みになっています。
その中で家族問題の見直しやベストな距離感を模索しつつ、仲間たちが持つ多様性に触れ、娘さんは生きる喜びや心の豊かさなどを取り戻されます。
心理支援では、心理士によるカウンセリングや心理査定、集団セラピーなどを中心に、自己との向き合い方や人の感情というものについて学んでいきます。
そうすることで、自分が心に抱えていたものに気づけたり、家族との間にある信頼関係や絆の存在を再確認することができるようになります。
結果、今まで「ホストが全て」と妄信していた娘さんも、ホスト以外にも楽しいことや刺激的なこと、嬉しいと感じることが世の中にはまだたくさんあると知り、社会へと自立するための心の準備が整うのです。
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専門施設として「パーソナリティ障害宿泊・心理支援センター」
施設長
佐藤矢市
2000年度に開設以来、本来安心できるはずのご家族において、親も子も安心して暮らすことができないということは本当につらいことでしょう。私たちはそうしたご家族の一助となれるよう、尽力しております。
費用
初回面談 施設見学 |
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初回面談の特典 |
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宿泊料金 | 支援ニーズにより異なります。まずはお問合せください |
※詳しくは下記URLよりアクセスください。
心理障害グループホーム「地上のひかり」
施設長
佐藤靖人
2021年度に開設し、この度「JECパーソナリティ障害宿泊・心理支援センター」と業務提携を結びました。
心理障害を抱えた方に向けて、心理ケアやスポーツが盛り込まれた生活を通し、楽しく学びながら成長し、将来への希望が見出せます。
月額利用費を抑えながらも支援の質を落とさず、自立や社会復帰に向けた生活支援を行う居住空間をご用意いたしました。
費用
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月額料金 |
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心理障害レベル |
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