皆さん、こんにちは。新元号が発表され、来月から新しい時代に突入します。

時代の節目とも言えるタイミングでもありますので、今回は施設長から皆さんへ向けたメッセージをご紹介させていただきます。

 

施設長の佐藤矢市(さとうやいち)です

私の専門分野は、人格障害(パーソナリティ障害)の臨床実践です。心理臨床家としての自分を振り返ってみて、20年以上もの間、多くの方々と家族の一員として一緒に暮らし、心から欲しいもの(→これは安心がほとんどです)を私自身が見つけ出して、本人に気づいていただけるお手伝いを続けてきました。

修了レベルになると、皆さんが「安心できて、ぐっすり眠れる!それから食欲もある」と本来の自分の姿を取り戻されていかれます。

長い臨床経験の中で、私は皆さんが本来の姿になっていくためには、「自由で保護された空間と人間関係」を提供し続ければ良いのだと確信し、入居施設のある、民間法人のパーソナリティ障害支援センターを設立し、運営しています。

人の心は、1年や2年で急激に変わるものではありません。

人格障害(パーソナリティ障害)を抱える多くの方々は、何年・何十年かかっても自分のことをじっくりと見てくれる人(専門家)を求めています。

しかし、現実には、そういう人に会う事はとても困難な環境でもあります。

私は、多くの方々と接する上で、「謙虚で丁寧に、回復を信じる」を心掛けてやってきました。

ものすごく深いところでは、大声を出したり、殴っても届かなかったりするところを、「じっと受け止めて、丁寧に、一緒に考えていく」ことで、その人が自分らしくなっていくことを支援してきました。

人格の根底に恐怖があって、不安定な自分、統合できなくなっている方へ

皆さんの中に、どこか気づかないところで無理があったり、どこか歪んでいたり、本来の自分とはかけ離れ、自分らしくない生き方を無意識に行動してしまっている方がいるとすれば、それは皆さんだけの問題ではありません。

そういった、自分ではどうしようもないところを、一緒に考え、気づき、成長していける場としてパーソナリティ障害支援センターを運営してきました。

悩みを通して、新しい人生に目覚めていく。新しい生き方に、自分自身で気がついて、そこに可能性が生まれてくる。

どんなに難しい問題を持ってきた人にも、どういう形であれ、本来の在り方になった時、今以上の可能性が現れてきます。

私はこれを人間の深層部にある可能性だと信じております。

パーソナリティ障害支援センターは、『自分の人生が分からない』とか、『何で生きているのか分からない・・・』という心の深いところにある問題を抱えている人達が集まって、回復・成長・変化していく場であります。

また、安心という環境の中で自尊感情も育ち、自分を信じられるレベルにも到達できます。

私は、長い臨床経験の中で、社会自立(仕事や学校・結婚など)をされていく沢山の方々を実際に見てきました。

その方たちが、「私は一人ではない。皆に感謝できる」と心から語っている姿を見てきました。

このブログでは、自分の生き方を捜し求め、出口の見えない真っ暗闇の中にいる方々に少しでも希望と光を持っていただけるような内容を掲載していきたいと思っています。

微力ながら一人でも多くの方々のお力になれれば幸いに思います。

まもなく「令和」の時代が始まります。

希望と明るい人生を一緒に考え、歩んでいきたいと思いますので、宜しくお願い致します。