家族はどこに(誰に)相談できますか?

パーソナリティ障害のご相談は、地元の医療機関(精神保健福祉センターを含む)がその基本になるでしょう。それは、お子さんの多様な症状の出現に対して、お薬(精神科治療など)の力を必要とする場合もあるからですし、また横のつながりとして、パーソナリティ障害の臨床医(他機関)を紹介してくださる場合もあるからです。

とは言え、パーソナリティ障害のご相談をもちかける際は、ご本人の苦しみや問題を理解してくれる支援者・機関を探されるのはもちろんですが、それよりも「ご家族の苦しみを理解してくれる」かどうかを大切にされると良いでしょう。

家族側の苦しみを理解できる支援者(機関)には、家族全体の力や問題状況を把握する力(理解)が見込めるからです。この理解は、たとえお子さん個人への支援提供が中断した場合も、ご家族とのつながりを維持しつつ、より大局な視点に立ってお子さんの成長や変化(中断後の様子)を見守ることの助けとなるはずです。

特に、お子さんが「一時的な保護や入院治療」を余儀なくされる場合には、より大きなサポート資源となり、お子さんと離れている間のお母さんやお父さんの支えにもなるでしょうし、退院後の受け入れ方やわが子との接し方について、いろんな相談に応じてくれます。

パーソナリティ障害者と上手くつき合うには、柔軟で大局な視点が大切になります。そんなとき、家族側の苦しみにいつも寄り添ってくれる支援者の存在はきっと頼りになるはずです。