パーソナリティ障害のことを親や友人にどう伝えたらいい?
パーソナリティ障害のことを他者に分かってもらうのは容易ではありません。ともすれば、「性格の悪さ」「怠けているだけ」等と誤解されてしまうことも、少なくないからです。
ですから、もし関係がそこまで親しくない・近くないという方には、ムリに「病名」で理解を促そうとする必要はないでしょう。その代わり、生活で困っていることや悩んでいることの実情を知ってもらうことは、日常的な支えや理解につながる場合もあり、大いに勧めたいことです。
一方、関係の親しい・近い方(生活を共にする人)に対しては、やはり正しい知識を持ってもらいたいものです。その際、専門家による説明や情報提供を参考にしていただきたいです。
例えば、医師が扱う情報からは、障害の基本情報(定義や特性、診断基準など)について知ることができ、この障害についての「正確な知識」(先入観、誤解など)を大切な人と共有する上で役に立つ情報になるでしょう(もちろん治療情報についても得られます)。
これに対して、心理士の扱う情報からは、先述の障害特性がさらに「その人をどう苦しめているか」を知るのに役立つので、自分の中のつらさ(悩みや生きづらさ)を他者に分かってもらう際や、その事に寄り添ってもらう時のポイントなどを伝えるのに役立ちます。
どちらの情報も有益なので、理想を言えば、両専門家による情報提供を活用していただきたいです。