皆さん、こんにちは。
当センターは、お子さんが“変われる”ことを信じています。
なぜなら、お子さんの多くは、ちょっとした自分の中の「空回り」に気づくことで、日常の生きづらさの原因を理解したり、その対処方法を明確にしたりすることが可能になると考えられるためです。
実際、問題行動を長期に抱えるお子さんや、パーソナリティ機能に“障害がある”(パーソナリティ障害など)と言われたお子さんでも、自分の中の空回りに気づくことで、「自分を苦しめていたものが分かる」「対処の仕方が分かる」を実感して頂けることが、臨床データから確認されます(下図参照)。
自分を追い込んでいるお子さんたち
問題行動を繰り返すお子さんの多くは、無意識のうちに「自らを追い込んでしまう」ことが臨床データから確認されます。
それは、「被害妄想」という心の使い方であり、自分にとって脅威(被害)となるような「イメージや情報」ばかりを集めてはそれらを本気で心配し続ける傾向として理解できます(被害妄想の詳細は「おとなしかった子が、どうして?」「家族だけでは対応しきれないのは、なぜ?」をご参照ください)。
被害妄想に支配されると、頭の中は嫌なイメージ(被害イメージ)で一杯になるので、それらを「何とかしなければ…」という心情(被害拡大に対する警戒心)も同時に駆り立てられてしまいます。
すると、被害拡大を止めようと意図するたびに、同じような情報ばかりを集めてしまい(被害状況を確認するため)、却って、被害のイメージが大きくなってしまうのです。つまり、現状打開を図るたびに「自分を苦しめてしまう」という空回り現象が起きてしまうのです。
実際、こうした心の使い方を示すお子さんたちは、日常のちょっとした不快体験にも、強烈な情緒的反応を体験しやすく、また自分の心身を傷つけたり、社会的立場を悪くしたりする(他者に誤解される)ような言動を繰り返すことが、当センターの臨床データから確認されます(例えば、情緒障害と自傷他害行為の発生割合はいずれも同一群において有意に高いことが確認されます)。
そこで当センターでは、自分の中の空回り(被害妄想の影響)にお子さんが気づき、その対策をしっかりと立てることができれば、自分の力で空回りの発生に気づき、それを止めることも可能になると考えます。
そして、その事に費やされていた分のエネルギーを取り戻すことで、より有益な目的に活用することも可能になると考えられます(つまり問題行動の発生を減らしたり、生活の質を向上させたりすることも可能になると考えられます)。
当センターの心理支援
当センターでは、前述の支援を行う具体的な方向性として、被害妄想がお子さんの中で「いつ」「どのように」して活性しやすく、またその活性によって「どういった生きづらさ(苦しみ)」が生じているかを、お子さんと一緒に考えます。
それだけでなく、空回りの発生に対する「気づく練習」と「そこから距離を置く練習」の両トレーニングも加えることで、自分の中の空回りに独力で対処できるようになるまでをお手伝いします(具体的方法は「セラピー紹介」をご参照ください)。
実際、こうしたアプローチに基づくを支援効果は、多くのお子さんやそのご家族によって実感されております。
パーソナリティ機能は改善できる
問題行動を繰り返すお子さんの多くに、パーソナリティ機能(「感情調節の機能」「対人関係の機能」など)の“障害がある”と言われることは少なくありません。
しかし、それは「治らない」「変わらない」「改善しない」などを意味するのもでは決してございません。
むしろ、感情調節や対人関係の機能レベルは、流動的な実態(変化する性質)をもち、「機能する時」と「機能しない時」の両状態が存在することを当センターは重視します(場所や相手によっては機能する状態があります)。
従って、大切なことは、お子さんのパーソナリティ機能が上手く活用される時、そうでない時の両要因を明確にし、各要因の対策を丁寧に立てることです。
特に、機能の活用を妨げる要因(被害妄想の影響)に対しては、それが現れている時の「サインやプロセス」をしっかりと理解し、それに基づく独自の対策を立てることです。これにより、それまで抑えられていた分の機能を活用できるようになり、全体としての機能レベルを改善させることが可能となります。
当センターは、お子さんの抱える問題がどのような内容であれ、その背景には、被害妄想という「ちょっとした空回り現象」が関与していることを多くの臨床経験から学んでおります。
そして、その空回りに気づく練習、そこから抜け出すための練習に関する独自の支援プログラムも準備しております。
もし、お子さんの将来が「きっと変われる」「必ず立ち直れる」ものと強く信じていらっしゃるのであれば、一度、当センターご連絡ください。
私たちは、ご家族の問題改善を本質的に支援します。
専門施設として
施設長
佐藤矢市
20年の施設運営から、本来安心できるはずのご家族において、親も子も安心して暮らすことができないということは本当につらいことでしょう。私たちはそうしたご家族の一助となれるよう、尽力しております。
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