皆さん、こんにちは。

シリーズブログの第一部「小さな気づきで全てが変わる~Small changes make a big difference」4回目になります。

今回は、「クレプトマニア(窃盗癖)」と呼ばれる非合理的で病的な万引きを繰り返してしまう行為とパーソナリティ障害の関係性について解説して参ります。

クレプトマニアの行動パターン

万引き行為を繰り返し、何度も警察のお世話になった方や、その親御さんからも、度々当センターへのお問い合わせがあります。

例えば、娘さんが万引き行為を行い、保護された警察署から「娘の引き取り先を探している」ということで、当センターに連絡が入ったこともありました。

自宅に置いておくと、すぐに近場のコンビニなどへ行って万引きをしてしまうので、家に置いておけないという事情からでした。

このクレプトマニアの中には、少なからずパーソナリティ障害(人格の偏りや幼さ)の要素を持っている方々がいます。

彼らは、自分にとって必要のないものや、関心のないもの、もしくは関心があってもごく限られた一部の商品だけを盗んでいきます。

過去に拒食症の方が下剤だけを盗んでいた例もあります。

彼らの多くは、その商品を買うことのできるお金を持っているにもかかわらず、犯罪(盗み)に走ってしまうのです。

そして、盗んだものをどうするのかというと、無造作に部屋に放り出したままにしたり、綺麗に並べてコレクションのように飾っていたりと、とても不可解な行動を取ります。

男女比で見た場合、明らかに男性よりも女性のケースが多く、摂食障害と合併して患っている方が多いのが特徴です。

摂食障害とクレプトマニア

摂食障害とクレプトマニアを併せ持つ女性の場合、自傷行為(リストカットやアームカットなど)も持っていることが多く、こうなってくると、医療機関では境界性パーソナリティ障害という診断名が付けられる場合がほとんどです。

経験からも、摂食障害とクレプトマニアには深い関係があることがわかっています。

摂食障害の中でも特に、やけ食いなどを繰り返す過食症の場合、程度の差はあれ、重度と呼ばれる状態になってくると、目の色を変えて他人の食べ残しまで漁り歩き、短時間のうちに信じられないほどの量の食べ物を胃に流し込み、その後必ず食べたものを吐き出してしまいます。

この嘔吐習慣を覚えてしまった人は、体型こそスリムなままなので、一見すると異常は発見されにくいですが、彼女たちの頭の中は常に食べ物のことでいっぱいで、食べて吐くという行為の中でしかリラックスできなくなっているのです。

毎回吐いてしまうと言っても、その前に大量の物を胃に入れないといけませんので、その分のお金(食費)がかかってしまいます。

わざわざ吐くためだけに、大量の食料品にお金を費やすのはどうかと思われる方もいるかもしれませんが、彼らの頭の中は食べ物のことしか考えられなくなっているのです。

そして、ついに手元のお金がなくなってきてしまうと、どんな手段を使ってでも食べ物を手にしようとするので、最終的には盗みに走ってしまうのです。

行きつけのコンビニの食料品の商品名を片っ端から言えることなんて朝飯前で、新商品も随時チェック済みなんて方もいます。

まとめ

彼らの内面は非常に幼く、対人関係も不安定です。

以前の記事でも紹介したようなパーソナリティ障害の特徴を多分に含んでいますが、パーソナリティ障害との関連として診断する医師は、実のところ多くはありません。

現代社会では、このクレプトマニアと呼ばれる方たちが急増加している一方で、警察に保護されたあとに、彼らを引き受ける施設や病院が非常に少ないという問題があります。

犯罪を繰り返す方も多く、今では刑務所もいっぱいというのが現実です。

彼らを更生させる施設や受け入れ先がもっと増えていくことを願っていますが、彼らの深層心理や心理構造をしっかりと理解していくことが支援には必要不可欠なのです。