娘が家族に暴言を吐く。
物を壊す。
親に手を上げる。
発達特性やパーソナリティ特性、
依存特性などが背景にある場合、
家族だけで対応することが
難しくなることがあります。
それでも家族は、
「娘が落ち着けば」
「本人が変われば」
「もう少し様子を見れば」
と考えながら、
その時々の娘の反応に合わせて
対応を続けてしまいます。
しかし、問題が長期化している家庭では、
もう一つ考えなければならないことがあります。
それは、
「この家族の今後を誰が決めるのか」
ということです。

娘の反応で動いてしまっていた家族
家庭内暴力が起きると、
家族はどうしても
目の前の暴力を止めることを
最優先にします。
娘が怒れば、
それ以上刺激しない。
娘が拒否すれば、
話し合いをやめる。
娘が「家を出る」と言えば、
親が折れる。
その場を収めることは
必要な場合もあります。
しかし、それだけが続くと、
いつの間にか家族の行動基準が
「娘がどう反応するか」
になってしまいます。
発達特性による感情調整の難しさや、
パーソナリティ特性による
対人関係の不安定さなどがある場合、
家族がその都度対応を変えることで、
家庭の方針そのものが
定まらなくなることがあります。
すると、
「今日は、明日はどうすればいい?」
「娘が怒ったらどうするつもり?」
「お父さん、お母さんはどう考えてるの?」
と、家族が毎回迷うことになります。
娘を変える前に、
家族側に「決める仕組み」が
必要になることがあるのです。

「娘に決めさせる」と「家族で決める」は違う
もちろん、
娘本人の意思を無視して
何でも決めればよい、
ということではありません。
本人の気持ちや希望を
しっかり聞いてあげることは
もちろん大切です。
ただし、
「娘が嫌がったらできない」
という状態と、
「娘の意見は聞いた」
「その上でどうするか決める」
という状態は違います。
例えば、
家庭内暴力が続いている。
仕事や学校に行けない。
生活費を家族に依存している。
借金を繰り返している。
こうした問題が重なったとき、
「娘がどうしたいか」だけで
家庭の方針を決め続けることには
必ず限界があります。
家族として、娘の要求を
どこまで受け入れるのか。
どこからは対応を変えるのか。
外部の支援を受けるのか。
誰が相談し、
誰が家族に伝え、
誰が最終的に決断するのか。
こうしたことを
家族側でも考える必要があります。

家族ごと立て直すために、まず「決める人」をつくる
JECセンターが考える家族支援は、
娘だけを変えることではありません。
発達特性、
パーソナリティ特性、
依存特性などを踏まえながら、
娘本人への支援と同時に、
家族の関わり方や生活環境も含めて
立て直していきます。
そのためには、
「娘が変わったら家族も変わる」
と考えるだけではなく、
「家族がどう動くのか」
を先に考えることがあります。
母親だけが決断を背負う必要も
ありません。
父親、祖父母、きょうだいなど、
家族の中で動ける人がいるなら、
その人も含めて考える。
大切なのは、
家族全員が同じ考えになることではありません。
意見が違っていても、
「この家族として、次に何をするのか」
を決められることです。
娘の問題が深刻になったとき、
娘が変わるのを待つだけでは、
家族も一緒に立ち止まってしまいます。
娘を変える前に、
家族の中で誰が決めるのか。
そこを考えることが、
家族ごと立て直すための
最初の一歩になることがあります。

*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。


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