「これくらいなら」と我慢するようになる
最初は、
「こんなことは許せない」
と思っていたことでも、
何度も繰り返されるうちに
基準が変わっていきます。
暴言があっても、
物を壊されても、
お金を要求されても、
「以前よりはましだから」
と考えるようになる。
さらに、
「私の育て方が悪かった」
「娘にも苦しい事情がある」
「ここで強くは言えない」
「もっと悪くなるかもしれない」
という罪悪感や不安も重なります。
そして、娘が少し優しくなると、
「今度こそ変わるかもしれない」
という期待が生まれます。
疲労、罪悪感、期待、諦め。
これらが重なると、
親は冷静に状況を判断することが
難しくなることがあります。

「娘のため」が、判断を難しくする
親は娘を見捨てたいわけではありません。
むしろ大切に思っているからこそ、
何とか自分で立ち直ってほしい。
傷つけたくない。
嫌われたくない。
関係を壊したくない。
そう考えます。
しかし、その思いが強いほど、
「今、娘に必要なこと」と
「今、娘が嫌がらないこと」が
同じになってしまうことがあります。
娘が嫌がるから何もしない。
怒るから言わない。
拒否するから待つ。
それを繰り返しているうちに、
娘の問題行動だけが
長期化してしまうこともあります。
だからこそ、親だけで
判断し続けないことも大切です。

親が冷静に考えられる環境をつくる
JECセンターでは、
娘の問題行動だけを見るのではなく、
その問題によって家族が
どのような状態になっているのか。
スタッフが常に一緒に考えます。
特に大切なのは、
「娘をどう変えるか」
だけではありません。
疲れ切った親が、
もう一度、自分の状況を
冷静に見られるようにすることです。
娘の発達特性や
生活上のつまずきを整理し、
どんな場面で問題行動が起きるのか。
本人に何を求めればよいのか。
家族はどこまで関わるのか。
そして、家庭の中だけでは
難しい部分は何なのか。
これらを第三者と整理すると、
「今まで我慢するしかない」
と思っていた状況にも、
別の選択肢が見えてきます。
娘の問題が長く続いているなら、
「娘をどうにかしなければ」
と一人で抱え続ける必要はありません。
親自身が疲れ切る前に、
家族の状況を一緒に整理する。
それも、娘の立て直しを始めるための
大切な一歩です。

*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。


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