皆さん、こんにちは。
今回は、「パーソナリティ障害の生きる力の素晴らしさ」について私なりの考えをお伝えしたいと思います。
私はこれまで20年以上もの間、パーソナリティ障害を専門として日々の心理臨床に励んできましたが、正直なところ決して楽な作業ではありませんでした。
そして今も、この作業が続いています。
私がこれほどまでに、パーソナリティ障害の臨床にこだわる理由には、亡き父親のパーソナリティ障害体験が元型にあると確信しています。
父の姿を見ていると、本当に心のきれいな人で、3~5歳児の精神構造をしていました。そして、どこか「本物」を求め続けているようでした。と同時に、虚無感の奥に鋭い人間観察を示しているようにも見えました。
私は、今でも父との生前生活を通じ、いかに辛いトンネルをくぐらなければならなかったかを忘れることは出来ません。
共に生活していく中でしか見えてこない成長
現在、多くのパーソナリティ障害者と共に暮らしている中で、彼らの変化と成長を間近で見させていただける喜びは、人生の何にもかえがたいプレゼントだと思っています。
人間の生きる力は、単にお金儲けや功利的に生きることだけではありません。
人と心が通じること、分かり合えること、自分の居場所を感じられること、それが全てであると信じています。
そして、そのことを一番よく知っている人たちが、パーソナリティ障害者の方たちだと思います。
私は彼らこそ、未来に向けた可能性を持っていて、誰よりも人の痛みや苦しさを理解している人たちであると思っています。
そして、そんな彼らこそ、「人生の主人公」になれる一番の近道を知っている人たちなのではないでしょうか。
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