皆さん、こんにちは。
当センターには、全国から日々様々な問合せがありますが、度々「○○県でパーソナリティ障害を専門としている施設を知りませんか?」という質問を受けることがあります。
残念ながらそういった質問に対して「存じ上げていません」と丁寧にお断りすることがあります。
また、医療機関などからも直接連絡があり、「パーソナリティ障害者で困っているのでそちらで受入れていただけないか?」という問合せもあります。
こういった現状を考えると、日本国内でパーソナリティ障害を専門としている機関が非常に少ないことが言えます。
パーソナリティ障害の専門家が少ないのはなぜ?
特にその患者さんの数に比べ、圧倒的に受け皿の施設や機関が少ないというのが現状なのでしょう。
こういった背景には、“パーソナリティ障害の専門家が少ないのはなぜか?”という記事でも述べましたが、やはりとても大変だからという理由が挙げられます。
パーソナリティ障害のケアには、その人の生き方を含めた全体性を観察し、深く入り込む気力・センス・好奇心を兼ねそろえている必要があります。
外科医の手術で言えば、メスを入れるタイミングと場所、そこに傷を入れることで起こりうる症状を予想できることに似ています。
パーソナリティ障害者の多くは、既に心に深い傷を負っている場合も少なくありません。
その傷をこれ以上傷つけられないように、相手を先制攻撃したり、周囲を振り回しながら、必死に自分を守ろうとしてきます。
こういった場合には、その行動を起こしてしまう彼らを大きな目で見守り、何が起きてもこちらが揺るがない姿勢が問われます。
時として、彼らの不利益とでも言える行動を直面化する場合もありますが、そのタイミングを常に図っています。
このタイミングを間違えると、彼ら彼女達は二度と心を開いてくれないという状況に追いやられてしまいます。
回復には時間が必要!
パーソナリティ障害のケアについて、とても大変であるというもう一つの背景には、時間と経済面、効果面を見たときに、仕事効率が極端に低いことが挙げられます。
心の病の場合、長年の蓄積があるので、これをやったから、「はい。すぐに治りました」ということはめったに起こりません。
長期に渡ってしみついた考え方の癖や対人関係のパターンを修正していくには、ある程度の時間が必要になります。
薬物療法だけでは難しさがあるという背景にはこういった理由が考えられます。
このようにパーソナリティ障害者が立ち直っていくためには、彼らを長く見守るシステムが必要ですが、これは仕事効率性や効果面などを重視する一般の専門機関ではとても困難な状態というのが現状なのかもしれません。
医療機関などでは、一人の患者を何年も入院させることはできません。
何よりも、彼ら彼女達を、まずは安心して休ませ、考察できるための時間と環境を提供し続けることがパーソナリティ障害の回復に必要なことです。
私たちのようなパーソナリティ障害を専門とする施設がこれからの将来数多く設立されていくことを心より願っています。
専門施設として
施設長
佐藤矢市
20年の施設運営から、本来安心できるはずのご家族において、親も子も安心して暮らすことができないということは本当につらいことでしょう。私たちはそうしたご家族の一助となれるよう、尽力しております。
費用
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初回面談の特典 |
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