パーソナリティ障害専門の機関が全国に少ないのは、なぜ?
パーソナリティ障害支援の専門機関が全国に少ないのは、結局のところ、この障害に対して「治らない」「変わらない」などの思い込み(誤解)が臨床家の中でも根強く存在しているからではないでしょうか(そうした誤解がこの障害臨床を敬遠する背景にあるとされています)。
ですが、近年の確かな事実として、「それらの意見は事実でない」ことが明らかになっています。
たとえ病歴が長期的であっても、適切な精神科治療や心理ケアを受けることで、症状の改善・寛解は可能でありますし(診断基準を満たさない状態に回復できる精神障害の1つとして再考されています)、そうした治療やケアを受けている人のなかには、健常者と同じような社会生活を送れている人たちも多くいらっしゃいます。
確かにパーソナリティ障害を支援する機関や臨床家の数は多くありません。でもだからこそ、この障害を積極的にサポートしてくれる支援者(機関)は重要ですし、そういった機関に一つでもいいですからつながることは大きな支えになります。
1人で抱え込まずに、そうした支援者(機関)に相談してください。きっと、この障害に関する「正しい知識や理解」を教えてくれるはずです。