パーソナリティ障害は治らない?
パーソナリティ障害は治らないというのは一昔の考え方です。最新の研究報告では、薬物療法や心理療法(精神療法)などを活用することによって、診断基準を満たさない状態(寛解状態)にまで回復できることが分かっています。ですから、適切な治療や支援を活用できれば、パーソナリティ障害もまた回復改善の見込める精神疾患であると考えられます。
但し、パーソナリティ障害の回復過程は、「一歩ずつ、じっくり、辛抱づよく」がスローガンです。それは、治療の奏功要素が、単に理論や技法、薬などの薬効によるだけではなく、それ以上に、支援者との関係性(信頼関係)や相性といった影響を大きく受けるものだからです。
ですから、支援者(機関)を選ばれるときは、まずその支援者が、自分の話をしっかり聴いてくれるかどうか、自分の気持ちをその人になら素直に語れるかどうか等の基本的な感覚を大切に、支援者(機関)を選ばれるといいでしょう。