
母が殴られているのに、父はなぜ動かなかったのか
家庭内暴力の相談を受けていると、
「父親が全然動いてくれません」
という母親の声を聞くことがあります。
娘が暴言を吐く。
物を投げる。
母親を突き飛ばす。
それでも父親は、
「そのうち落ち着くだろう」
「今は刺激しない方がいい」
と言い、距離を置いてしまう。
母親からすると、
「どうして助けてくれないの?」
という気持ちになるでしょう。
しかし実際には、
父親の心理はそれほど単純ではありません。
そこには長年積み重なった夫婦関係が
影響していることも少なくないのです。

父は妻を見捨てたかったのだろうか
父親の話を聞いていると、
実は妻に対して
複雑な感情を抱えているケースがあります。
「自分も妻に色々言われ続けてきた」
「自分も我慢してきた」
「娘だけが被害者ではない」
そんな思いを抱えていることがあります。
そのため娘が母親へ攻撃的になった時、
心のどこかで、
「妻にも原因があるのではないか」
と思ってしまうことがあります。
中には、
「これを機に妻も少し変わればいい」
「自分への接し方を見直してほしい」
そんな感情が混ざっている場合もあります。
もちろん父親自身も、
そんな自分を認めたくありません。
だから問題から距離を置く。
無関心を装う。
見て見ぬふりをする。
しかしそれは解決ではなく、
家族全員を
さらに苦しめる結果になってしまいます。

父が本当に抱えているのは「後悔」
一方で、家庭内暴力が深刻化した後、
父親から最も多く聞く言葉があります。
それは、
「もっと早く動けばよかった」
です。
妻が泣いていた。
怯えていた。
助けを求めていた。
それを知りながら、
何もできなかった。
その事実が父親の中に
大きな後悔として残るのです。
実際に父親は、
妻を嫌っているわけではありません。
本当は守りたいと思っています。
だからこそ、
後になって自分を責めるのです。
「あの時なぜ決断できなかったのか」
「なぜ専門家へ相談しなかったのか」
そうした後悔を
抱え続ける父親も少なくありません。

家族を救う鍵は「妻を守る」という父の決断
JECセンターが家庭内暴力の支援で
これまで関わってきた家庭を見ると、
改善ケースにはある共通点があります。
それは父親が、
「まず妻を守る」
という姿勢を明確に示したことです。
娘の味方か。
母親の味方か。
そういう話ではありません。
家族の中で暴力を許さない。
母親を一人にしない。
その覚悟を父親が示せた時、
家族はようやく変化を始めます。
そして多くの場合、家族だけで
その状況を立て直すことは困難です。
当事者同士では感情が絡み合い、
話し合いも成立しなくなっている
という状況も少なくありません。
だからこそ、
第三者による介入が必要になります。
JECセンターでは、
娘さんと親御さん双方の話を聞きながら、
家族関係の整理や
話し合いの場づくりを行っています。
「もう少し様子を見よう」
そう考えている間にも、
家庭内暴力は深刻化することがあります。
もし今、
お母さんが娘の暴力に苦しんでいるなら、
そしてお父さん自身も
どう動けばよいか分からず悩んでいるなら、
一人で抱え込まずご相談ください。
家族を救う最初の一歩は、
父親の決断から始まります。


*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。


JECセンター各種サポート

【総合効果】
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