皆さん、こんにちは。

シリーズブログの第二部「同じ悩みを持つ母親たちがここにいる~There’re mothers just like you~」11回目になります。

今回は、パーソナリティ障害で生きづらさを感じている方の母親の中でも、まったく会話にならないというタイプの母親について解説して参ります。

子どもにもたらす影響

世の中には様々なタイプの母親がいらっしゃるのは当然ですが、「まったく会話にならない母親」を持ったお子さんは、不幸にも母親に受け入れてもらった経験が少ないもので、安定した対人関係が築けなかったり、感情の調節が困難であったり、見捨てられ不安を抱いていたり、愛情確認のために周りを振り回すといった具合にパーソナリティ障害特有の「ゆがみ」が生まれてしまうことも少なくありません。

会話にならない母親とは?

例えば、子どもが問題行動(暴力、暴言、非行、自傷、引きこもりなど)を起こしたとします。

これらの問題行動には必ず何かしらのメッセージが含まれていることが多く、そのほとんどが両親に対してです。

メッセージの内容は、「この状況をなんとかして欲しい」「もっと私を見て欲しい」「受け入れて愛して欲しい」といった承認欲求の場合が多いのですが、会話にならない母親の場合は、自分のことばかりを考えている自己中心的なところがあり、子どもの都合などは一切考えずに一方的に母親の考えを押し付けていきます。

もし、子どもが母親の悪い点を指摘したとしても決して過ちを認めようとはせず、絶対に謝りません。

常に悪いのは子ども側であるという姿勢で、あたかも母親が犠牲者になっているのだと思い込んでいます。

また、「これだけやっているんだから早くあなたは自立しなさい!」と、子どもに対して恩着せがましい面もあります。

世間体を気にしているため、家庭と外とではまるで別人のように振る舞い、外では悩みなんて一切ないかのように明るいのに、家に帰ってくると途端に不満をぶちまけ、子どもに文句ばかりを押し付けます。

まとめると、こういったタイプの母親は「親と子の考えや行動、生活リズムが別々だということを認めない傾向にある」と言えます。

深層心理では子どもを自分の操り人形に作り上げることに執着し、そこから少しでも外れた子どもは受け入れられず、自分の理想に見合う子どもを夢見ていきます。

結果的に自分と同じ考えや行動、生活リズムを子どもに強制してしまうのです。

憎しみや恨みを募らせる子ども

一方子どもは、そんな母親に対して憎しみや恨みといった感情を募らせていきます。

「親の期待に応えるためにこんなにも努力してきたのに・・・」と、これまで頑張ってきた自分を受け入れてもらえない母親に強い怒りを抱き始め、自分の思いを必死に伝えるのですが、母親は聞く耳を持ちません。

それどころか「あなたが悪いからでしょ!」などと反論すらしてくる母親に、子どもは自分の気持ちを表現することを諦め、本来母親に向かうべきはずの「怒り」の感情を自分自身に向け、様々な問題行動を起こし始めます。

パーソナリティ障害を抱える子どもの母親の多くは、大なり小なり本当の意味で子どもと情緒を通わせた会話が出来ない方がほとんどで、そのような母親のもとで育ってきた子どもは、問題行動を起こすことで、体を張って親に「お前たちのやってきたことは間違っている!」と訴えているのです。

 

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