人間関係に疲れた娘

ある夜、母親のスマホに娘から短いLINEが届きました。

「ごめん、もう疲れた」

大学を中退してしまった娘は、もともと誰より明るく社交的な子でした。

少なくとも母親は、娘のことをそう思っていました。

しかし、実際には少し認識が違っていたようです。

努めて周囲に明るく振舞っていた娘は、その生活によるストレスがピークに達してしまい、全てをシャットアウトしてしまったのです。

娘が「ひとりで没頭できるから好き」と言っていた推し活だけは、娘のSNSを見る限り続いているようでした。

スマホを眺めているだけの娘は部屋へこもりがちになり、カーテンを閉め切り、誰とも話さなくなっていました。

母親は「少し頑張りすぎたんだと思う…少し休めばまた元気になるはず」と考えていましたが、いつまで経っても娘は引きこもり生活から抜けられませんでした。

どう声をかけていいかわからず、ただ部屋の前で「ご飯できたよ」と声をかけるだけの日々。

心配で胸が苦しいけれど、無理に関わると拒まれるという板挟みに、母親自身も疲れ切っていました。


「燃え尽き症候群」は心のブレーキ

燃え尽き症候群は、頑張り屋の人ほど起こりやすいといわれます。

「周囲に好かれたい」「必要とされたい」と無理を重ねた結果、心が限界に達し、感情を守るためにブレーキをかけて(活動を止めて)しまいます。

趣味の推し活がギリギリのところで娘さんを支えているようでしたが、それもいつまで保つかは保障がありません。

知らず知らずのうちに心をすり減らしてきた娘さんの変貌ぶりは、母親が一番身近で感じ、「このままではいけない」と考えていました。

こうした娘さんの行動は、第三者から見れば「怠けている」「意欲がない」と見えるかもしれませんが、先に述べた通り、実は“防衛反応”によるものなのです。

そうとは知らずに親が焦って「早く復帰しなさい」などと促そうものなら、娘さんはさらに殻に閉じこもってしまいます。

こんな時は、「頑張りすぎたね」と周囲が理解し、労うことができると、心の回復が静かに始まります。

“理解”が救いの始まり

JECセンターでは、こうした燃え尽き型の娘さんと親御さんに対し、「相談→面談→親子話し合いサポート」といった流れで支援を行っています。

例えば、ある母娘のケースでは、初回の面談で娘さんは終始無表情でしたが、スタッフがゆっくりと「しんどかったね。無理して笑うの、つらかったよね」と語りかけると、ぽろりと涙をこぼしていました。

その後、母親が「そこまでつらい思いをしていたなんて…」と、娘さんと一緒に涙を流す場面がありました。

自分を見て泣いた母を前にして、娘さんも何かを感じ取ったのか、母親の方をじっと見つめていました。

話に聞いていた娘さんは家では無気力だったというのに、わかってもらえたことで徐々に感情が戻ってきているように感じられました。

このように、専門スタッフが第三者として橋渡しすることで、閉ざされた親子の心が再びつながりを取り戻し始め、娘さんの疲れた心にも光が差す瞬間があります。

JECセンターは、燃え尽き症候群に陥ってしまった娘さんには、心の休養と、環境変化、そして私たちや親御さんの理解を持って、回復のきっかけをつくります。


JECセンターが一緒に支えます

燃え尽きてしまった娘さんに「頑張れ」と声をかけても、立ち直りをただ待ち続けても、状況は良くなりません。

そんな娘さん必要なのは、“周囲の理解”“安心できる環境”です。

JECセンターでは、家庭での対応が難しい場合、必要に応じてそれらの手助けをしています。

心が疲弊しきっている時は、入所による環境変化で休養を取ることもご提案しています。

急かされることもなく、頑張る必要もない、静かな環境で心を整える時間が得られます。

それは、再び自分のペースを取り戻すためのステップとなります。

中には「こんなに休んでいてもいいんですか?」と、心配になって聞いてくる娘さんもいます。

そんな時は「ここでは“何かをしなければならない”ということはないから、思い切って休んでごらん」と、声をかけたりしています。

もし今も燃え尽き症候群の娘さんをどう支えればいいか分からず迷っている親御さんがいたら、一度JECセンターまでご相談ください。

電話や面談を通して現状を一緒に整理し、娘さんの元気な笑顔を取り戻す道を、一緒に考えていきましょう。

 

*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ。

元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。

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