1.対人恐怖の症状と原因とは
対人恐怖とは、人に合うと考えただけで異常なまでの強い恐怖を感じてしまったり、
何かの用事で家の外にでることすら大変な苦痛を伴い、生活に支障をきたしてしまうほどの心の病気です。
対人恐怖になってしまうと、他人からの評価を恐れたり、
人前で話したり、注目を浴びたりすることにも強い拒否反応を示し、
苦痛から、人との交わりの場を極端に避けてしまう傾向にあります。
その原因としては、「人前で赤っ恥をかいてしまった」などの失敗体験(トラウマ)や、
生まれ持った性格(引っ込み思案、物静か)などが影響していると考えられます。
総じて自己評価が低く、否定的な考えが多いのも特徴です。
対人恐怖がもたらす日常生活への具体的な影響としては、
“ドタキャン” “不登校” “突然の辞職” “引きこもり”などが挙げられます。
対人恐怖の解決方法には、認知行動療法や心理的アプローチが有効であるとされ、
本人の不安と向き合い、少しずつ慣れていく(耐性をつける)ことが目的となります。
当施設が行ってきた心理を中心とした宿泊休養が、
対人恐怖に対してどういった効果をもたらすのかをお伝えします。
2.娘が対人恐怖を乗り越えた理由とは
当施設には、20年以上もパーソナリティ障害の方たちと生活を共にしながらケアを行ってきた経験があります。
その中で、対人恐怖の方は他者(知っている、知らないに限らず)と接する場面で
必要以上に強い不安や精神的緊張を感じてしまい、
「その場に合わない発言や行動をしていないか」
「笑われるのではないか」
「嫌われてしまわないか」
など、口を開く前から勝手に妄想していまい、不安定になり、
「動悸、腹痛、めまい、手足のしびれ」などを伴うことが多く、
その場で思いついた用事や体調不良などを言い訳にして
やらなくていい理由を作り上げて勝手に納得し、
自分の問題点から目を逸らして生活していました。
また、ストレスが限界を迎えた時はパニック発作などが起こり、
自傷行為に走ってしまうことさえあります。
私どもはそんな娘さんに対して心理的マインドを通じて対話し、
「否定しない」「共感する」をモットーに
娘さん自身で生きづらさに気づくためのきっかけを与え続けていきます。
娘さんの本音として
「こんな自分は嫌だ」「本当はどうにかしたい」
と思っており、その部分に共感し、一緒に考えていきます。
いつの日か、娘さんが
「こんな自分でも良いかぁ」
「周りは周り、自分は自分」
と、心の底から思えるように導いていくのです。
家族だけでは難しくても、私ども心の専門家なら娘さんに変化をもたらすことができます。
娘さんの性格や特性を把握し、周囲が理解を持って接していけば、
対人恐怖を克服することは不可能ではありません。
お悩みでしたら、ぜひ私どもにご相談ください。
JECパーソナリティ障害宿泊・心理センター (担当 佐藤)
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