皆さん、こんにちは。

シリーズブログの第二部「同じ悩みを持つ母親たちがここにいる~There’re mothers just like you~」3回目になります。

今回は、以前に当センターが定期的に開催していた「親の会」という催しの中で、研修生たちが日々体験しているプロセスを、親御さんたちにも体験していただいたお話をご紹介して参ります。

※「親の会」は現在、運営スタッフ不足により開催していません。

「親の会」とは?

「親の会」は当時、全国から当センターを(お子さんが)ご利用なさっている親御さんから、社会復帰を果たしたお子さんを持つ親御さんまで幅広く20組近くのご家族にお集まりいただき、意見交流が行われておりました。

子どもの問題を抱えた親というものは、誰しもが自分たちのことを他の誰かに聞いてもらいたいと心の底で強く願っています。

そんな願いから発足された「親の会」は、まず簡単に自己紹介をしてから、参加者が各々抱えていらっしゃる長年積もり積もった膿(うみ)のようなものを、一気に吐き出すかのように語りだして始まっていきます。

そんな調子で2時間と言う制限時間はあっという間に過ぎてしまいますが、参加者の皆さんは、家庭や子どもにまつわる貴重な体験談をここぞとばかりにシェアされていました。

同じ悩みを持つ「仲間」の大切さ

中でも多かった意見は、「家庭の問題は誰にも話せないし、知られたくない」、「たとえ友人であっても理解してくれない(家族にしかわからない)」といったものでした。

実際に当センターの面談の場面でも、同じ気持ちを抱いたご家族が多く訪れています。

基本的に家庭内の問題はあまり公にできる内容ではないことからも、他のご家庭がどういう状況なのか知り得ないために、自分の家庭が一番大変なのだと思い込んでしまいがちです。

しかし、「親の会」を通じて他のご家庭の苦労話や悩みを聞くことにより、「苦しんでいるのは自分たちだけではなかった」と、狭まっていた視野が広がります。

また、社会復帰を果たされたご家庭の体験談を聞くことで、将来への希望を持つこともできたりします。

これは当センターに入所されたお子さん(研修生)が、実際に施設内で体験しているプロセスと非常によく似ています。

研修生たちは、同じ苦しみや辛さを体験してきた「仲間同士」だからこそ、お互いに癒したり、癒されたり、回復へのヒントを見つけることもあったりして、安心して気持ちを吐き出すことができているのだと、私たちも再確認させられた機会でもありました。

そうしたつながりを持つことが、回復への道であると信じています。