皆さん、こんにちは。
パーソナリティ障害支援センターでは臨床心理士によるパーソナリティ障害専門のカウンセリングが常に受けられます。
各々が抱えている問題と一緒に向き合いながら理解を深めて行き、様々な成長へと繋げていくわけですが、カウンセリング以外の自由で、安心のできる日常の中で研修生やスタッフと交わす何気ない会話の中にも成長への様々なヒントが隠れていたりするものです。
今回も、研修生達との会話の中で印象に残っていたお話の一つを紹介したいと思います。
誰かに助けてほしい・・・
まず「自分で助かる」というキーワードを聞いて皆さんはどんな印象を持つでしょうか。
これは独力でどうにかするというニュアンスではありません。
この言葉には深い意味が含まれています。
過去の研修生の中には、「この言葉がしっくりきた」「理解できる」という声を挙げてくれた方もいらっしゃいます。
研修生の多くは自分の抱える問題の大きさや重さにとても苦しみ、「自分一人の手に負えない」、「誰かに助けて欲しい」と思われている方が大半だと思います。
パーソナリティ障害支援センターの生活の中で、スタッフや研修生達からアドバイスをもらって実践してみたり、セラピーに参加して新しいことに挑戦してみたり、ゆっくりと休息を取ってみたり・・・ きっと試行錯誤の毎日を送っているはずです。
先に述べた「誰かに助けて欲しい」という言葉と「自分で助かる」は、なんだか反対の意味のようにも感じられますね。
では「自分で助かる」とはどういう意味なのかを実感するきっかけになるようにここで例を挙げたいと思います。
自分で自分を助ける!?
研修生達は前述の通り、カウンセリングや各種セラピー、日常生活の中から色々なヒントを得て、自分に取り入れることによって「助力」されながら「自力」で成長しています。
アドバイスを活用するもしないも、カウンセリングの内容をどう捉え活かすかも含め、最終決定を下して実践するのは必ず「自分自身」なのです。
つまり、「自分で自分を助けている」のです。
実感がある人はおそらくほとんど居ないでしょうが事実みんなそうしているはずです。
助けてと心から叫んでいるみなさんもいずれこの意味が実感できる時が必ず来るはずです。
「助けて」と他者に訴えること自体が既に自身を助けるために行った最初の自発行動なのです。
諦めず、周りを頼って自分のために尽力してあげてください。
きっと「あなた」もあなた自身を助けてくれるはずです。
一番の味方(理解者)は思ったよりも近くに居たのかもしれませんね。