娘の問題行動に

一番最初に気づくのは、

たいていは母親です。

身なりが変わった。

スマホを手放さない。

表情がいつもと違う。

小さな言葉尻の変化。

一番身近にいる母親だからこそ、

娘の“危険信号”に気付きます。

そんな母親でさえ――

いざ娘の支援を考えた時、

「そこまで深刻か?」

「大げさじゃないか?」

「そのうち落ち着くだろう」

こうした夫の一言で

動きが止まってしまいます。

どうして夫は消極的なのか?

まず大切なのは、

“夫が冷たいわけではない”という視点です。

多くの場合、父親は

  • 現場を日常的に見ていない

  • 問題の実感が薄い

  • 直視すると自分の責任を感じる

  • 外部に頼ることを“敗北”と感じる

という心理状態にあります。

つまり、

娘に冷たいのではなく、

現状を正確に把握できていないのです。


母親が止まってしまう理由

母親の心の中には、

次のような葛藤があります。

  • 私が騒ぎすぎなのかもしれない

  • 夫が反対しているのに進めていいのか

  • 家庭が壊れるのが怖い

  • また責められるのではないか

だから相談までは進めても、

その先の決断で止まってしまう。

ですが――

ここで立ち止まって、

状況が自然に良くなることは

残念ながらほとんどありません。


父親の同意が重要な理由

現実問題として、母の前には

次の壁が立ちふさがります。

  • 費用の承認

  • 家庭内合意

  • 娘が「お父さんは?」と確認する

父親が反対していると娘も便乗して

拒否の姿勢を通しやすくなります

だからこそ、

母親が一人で戦ってはいけないのです。


母親ができる3つのこと

① 感情で説得しない

「もう限界なの!」ではなく、

  • 具体的な事実

  • 起きているリスク

  • このまま続いた場合の可能性

を冷静に整理すること。

父親は感情よりも

“材料”で動く傾向があります。


② 先走り過ぎない

いきなり施設入所等ではなく、

  • まずは相談だけ

  • 第三者の意見を聞くだけ

  • 状況整理のための面談

と敷居を下げること。

多くの父親は

強制的なことに反応します。

しかし情報収集には応じやすいのです。


③ 母親一人で相談していい

ここがとても重要です。

夫が反対しているからといって、

母親が相談できないわけではありません。

むしろ、

  • 夫にどう伝えるか

  • どの順番で話すか

  • 何を準備すべきか

を整理するために、

母親単独の相談は

とても大きな意味を持ちます。


独りで抱え込まないで

多くのケースで見えてくるのは、

娘の問題の背景には、

夫婦間の温度差があります。

父親が遠ざかり、

母親が孤立し、

娘が不安定になる。

この三角構造を変えない限り、

根本的な改善は難しいのです。

支援とは、

娘を“預けること”ではなく、

家族の構造を整えていくことです。

  • 夫婦間の橋渡し

  • 父親を巻き込む方法の整理

  • 娘との話し合いの設計

  • 段階的な体験利用の提案

こうしたプロセスを通じて、

合意形成を目指す方法があります。

もし今、

「夫が反対しているので無理」

そう思っているなら、

それは“諦め”ではありません。

むしろそこからが、

本当のスタートです。

母親が一人で悩み続ける時間を、

これ以上長くしないでください。

まずは状況整理から始めてみませんか。

動き出せる道は必ずあります。

 

*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ

元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。

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