美容整形にのめり込む原因背景

「脂肪吸引したい」「目を二重にしたい」といった小さな変化を望むところ始まる美容整形。

しかし、それだけで満足できずに終わりの見えない整形手術を繰り返してしまう“美容整形依存状態”に陥ってしまう娘さんがいます。

 

母親にとって、同じ女性として、娘の容姿が見る影もなくなっていく様子は受け入れがたいものです。

「そこまでやる必要があるのか…」と理解できず、葛藤や心配が募るばかりです。

娘さんが美容整形依存に陥ってしまう背景には、主に2つの要因が考えられます。

一つ目は、美容整形がとてもカジュアルになった社会的な側面です。

韓国の美容整形を筆頭に、日本でもその文化が浸透し、対応クリニックの数が増えていったことが要因です。

 

そして2つ目は、自己肯定感の低さ、SNSでの容姿比較、過去のいじめ体験などに由来する心の深い傷です。

本人は「美しくなれば人生が変わる」と信じていますが、実際には手術を重ねても満足できず、さらに自己否定感が強まってしまうという悪循環に陥ります。

このサイクルを断ち切るために必要なことは、本人の説得ではなく、心理的要因へのアプローチです。

 

親子関係が原因のケース

JECセンターに寄せられる相談の中に、「娘との関係が悪化した」という話があります。

また、美容整形を繰り返す娘の理由の一つに「自己肯定感の低さ」というものがあります。

実はこの「娘との関係悪化」と「自己肯定感の低さ」には密接な関係があります。

 

関係が悪化したと答える親子の話を掘り下げていくと、娘さんの方から「今まで親に認めてもらえた記憶がない」と打ち明けられます。

母親から見て、「これ以上整形しても意味がない」と映る娘の行為も、娘側からは“母親に愛されるための手段”であることも少なくありません。

このような原因背景を知らずに強く止めれば止めるほど反発されるのは、ある意味当たり前の結果と言えるでしょう。

それどころか、親子関係がさらにこじれる可能性が大です。

 

まずはお互いの心の内を知り、親子の関係性を見直していかないことには、整形依存は形を変えて続いてしまう危険があります。

JECセンターでは親子の対話を取り戻し、娘が本当に求めている心の安心を一緒に探し、親子の行き違いやわだかまりの解消を目指します。

 

自分の存在価値を求めているケース

美容整形依存は、単に容姿を変えたいという願望ではなく「自分の存在価値を確かめたい心の叫び」という側面もあります。

実際、SNSでの承認や周囲の評価に強く左右される若者ほど、美容整形にのめり込みやすい傾向があります。

ある娘さんは「整形して褒められた瞬間だけ生きている実感がある」と語りました。これは一時的な快感に依存してしまう典型例です。

親にとっては理解し難いことですが、これは薬物依存やアルコール依存と同様、心理的依存の一種と考える必要があります。

美容整形狂いと呼ばれる状態を断ち切るには「容姿の問題」ではなく「心の問題」に焦点を当てることが不可欠なのです。

 

美容整形依存の心に救援を

JECセンターが行っている心の救援は、美容整形がやめられなくなってしまった娘さんとその家族を対象にした回復サポートが可能です。

行政や医療機関だけでは対応が難しい「家庭内の問題」や「依存する心のケア」を請け負い、長期的に支えていくための体制が整っています。

娘さんの受け入れを始めとし、母親との情報共有を通じて「今後どのように関わるべきか」「責めずに寄り添う方法について」などを一緒に考えます。

ある母親は「ここに相談して初めて娘の本当の苦しみに気づけた」と安心した様子で語りました。

娘さんの止まらなくなってしまった美容整形依存には、必ず心のどこかに根深い原因が隠れています。

 

もし「うちの子も同じかもしれない」と思ったなら、一度JECセンターまでご相談ください。

家族だけではどうしようもなくなってしまった娘さんの心の救援のため、私たちが共に支える力となります。

 

 

*JECセンターでは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ

元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した”心理休養”に基づいたサポートを提供しています。