心を追い詰める被害妄想

「友達に悪口を言われている」

「学校で自分だけ嫌われている」

こうした強い思い込み状態が、実際には全くの事実無根にもかかわらず本当のことであるかのように考えてしまうのは被害妄想の一種です。

被害妄想の思考にとらわれる娘は、自己肯定感が低下し、やがてうつ傾向へと進んでいく危険性があります。

特に未成年の時期は、心の発達段階であることなどから、実社会での小さな出来事が大きな不安や孤独感につながりやすいのです。

加えて、現代はSNSでの人間関係もその症状に拍車をかけてしまうため、被害妄想やうつ傾向を持つ方にSNSの使用は推奨されていません。

 

うつの入り口に立った娘

母親が「気にしすぎだよ」「そんなことないよ」と声をかけても、娘には全くそう思えないどころか、誰も信じてくれないなどと絶望したり、孤独を感じてしまいます。

結果として家庭内の会話が減り、娘はさらに心を閉ざしてしまうのです。

場合によってはリストカットや過食・拒食といった自傷行為に発展することもあり、親だけの力では支えきれない場面が出てきます。

行政窓口や病院に相談しても、「診断や治療が必要」と言われる一方で、実際の生活環境や家庭内のサポートまでは行き届きません。

このギャップに苦しむ親御さんは少なくありません。

 

JEC心の救援センターの支援体制

そこで役立つのが、JEC心の救援センターのような専門施設です。

当センターでは、被害妄想やうつ傾向を抱える娘さんを受け入れ、安全で安心できる環境を提供しています。

心理ケアに特化したスタッフが一対一で関わり、娘さんの心の中にある不安や恐怖を丁寧に引き出していきます。

また、親御さんへの面談を通じて、娘さんの思考の背景を一緒に理解するサポートも行っています。

親御さんが「どう声をかけてよいか分からない」と悩むとき、第三者が橋渡しをすることで、親子関係の再構築が可能になるのです。

 

早めの相談が未来を守る

被害妄想やうつ傾向は、時間が経つほど強固になり、学校生活や社会生活に深刻な影響を及ぼします。

しかし、早い段階で適切なケアを受ければ回復は十分に可能です。

JEC心の救援センターへの電話相談は、娘さんの心の回復だけでなく、親御さん自身の安心にもつながります。

「うちの娘も同じかもしれない」と少しでも感じたなら、迷わずご連絡ください。

小さな一歩が、娘の未来と家族の絆を取り戻すための大きなきっかけになります。

親だけでは抱え込まず、専門機関と共に解決への道を歩みましょう。

 

 

*本コラムは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の回復実績を持つ

元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した”心理休養”に基づいています。