・「もう娘の人生は戻らない」と思い詰めていたあの日
「毎晩ホストに通い詰めて、昼夜逆転。支払いのためにカードを不正利用していたんです」。
そう語るお母様の目は真っ赤に腫れていました。
当時20歳の娘さんは、昼は寝て、夜はホストクラブ。
家ではほとんど会話もなく、口を開けばお金の要求。
「このままでは娘がダメになる…」と感じながらも、叱れば家出、注意すれば逆ギレの繰り返しで、親として何が正解か分からなくなっていたといいます。
そんなとき、JECセンターの存在を知り、「娘をこのまま突き放すようで怖かったけれど、今できる最善の手段だと思いました」と相談を決意。
最初は当然、娘さんも反発しました。
しかし、JECセンターのスタッフが「今すぐ変われなくていい。でも、ここは再出発のきっかけを作る場所だよ」と、彼女の不安に寄り添いながら受け入れてくれたことが、少しずつ心を開くきっかけになりました。
JECセンターは心理ケアに特化した全国でも数少ない民間の入所施設であり、当センターでの生活は、単に「問題行動をやめさせる」ことが目的ではありません。
信頼できるスタッフや仲間との交流の中で、娘さんは少しずつ自分の内面と向き合うようになっていきました。
「私は誰かに認められたくてホストに通っていたんだ」
「家で求められている気がしなかったから、外で愛されようとしてたんだ」
そんな“気づき”を経て、彼女の表情は少しずつ穏やかに、言葉も柔らかく変化していきました。
また、お母様もJECセンターの家族支援サポート受け、「口を出すより、まず耳を傾ける」「娘のタイミングを信じて待つ」ことを学びました。
「娘と敵になっていた自分に気づきました。今は、ようやく娘の応援者になれた気がします」と話してくださいました。
卒業を目前に控えたある日、娘さんがつぶやいたそうです。
「ねぇ、私、コンビニのバイトしてみたいんだ。接客って、ちゃんと“ありがとう”って言われるんだね」この言葉に、お母様は涙が止まらなかったといいます。
「働く楽しさ」を思い出した日。
それは、ホスト依存からの脱却だけでなく、娘さんの“人生の再スタート”の瞬間でした。
本人が来られない、もしくは来たがらない場合でも上記に記載している電話番号やメールアドレスにお問合せいただき、親御さんが決断し、相談、見学、面談という行動を起こすことで状況は大きく変化するきっかけになるはずです。
JECセンターは、「入所すれば全て解決」という施設ではありません。
けれど、“変わるきっかけ”をつかむための準備期間として、多くの娘さんたちとそのご家族にとって、人生を仕切り直すチャンスを与える場所です。
いま、娘さんは週4日のバイトに通いながら、通信制大学にも挑戦しています。
「自分の未来を、自分の力で作っていきたい」——そう笑顔で語る彼女の姿に、お母様は「JECセンターにお願いして本当に良かった」と胸をなで下ろしています。