”ウィズコロナ”と呼ばれるように、世界は新型コロナウイルスありきの時代へと突入しました。
その影響による生活様式の変化から、心身に不調をきたしてしまう人たちが世界中で増え続けていることからも、私たちの心の安定を保つことが容易でなくなってきていることがわかります。
そんな時代を表すかのように、「コロナ疲れ」や「コロナうつ」と呼ばれるような新しい疾病が生まれていたことを皆さんはご存じでしょうか?
困ったことに、この他にもウィズコロナ時代を生き抜くために私たちが予備知識として知っておかなければならない情報は山積みなのです。
そこで今回は、ウィズコロナ時代にきっと役に立つであろう「心の安定」にまつわる話を、皆さんにいくつかご紹介していきたいと思います。
①「コロナ疲れ」
今はどこへ行っても新型コロナウイルスを蔓延させないために色々な制約を受けることが当たり前となってしまいました。
また、先の見えない経済的不安感や、自粛ムードによる多大なストレスなどで心の不調を訴える人が増え続けています。
度重なる緊急事態宣言
まん延防止等重点措置
旅館や飲食店などサービス業の自粛要請
人が集まる各種イベントの自粛要請
他県への移動自粛ムード
アルコール消毒&マスク着用の半ば義務化
などなど。私たちが我慢しなければいけないことは増え続け、より一層世間に不満やストレスの種がばら撒かれているように思えます。
これらの影響から心身共に疲れきってしまった状態のことを「コロナ疲れ」と呼んでいます。
※「コロナ疲れ」対処法
「疲れ」と聞くと、ただ休めばいいのではと思う方も多いでしょう。
しかし、「コロナ疲れ」は休むだけで回復するものではないということを知っておいてください。
なぜなら、「コロナ疲れ」は”心”と”身体”の両方に疲れを感じているため、栄養摂取や睡眠だけで回復は見込めません。
大半の方が自律神経が乱れてしまっている可能性が高く、リラクゼーションのように副交感神経に働きかけるようなケアを併せて行うことが効果的と言われています。
もちろん疲れの原因は人それぞれですので、まずはその原因が何であるかを知り、解消に努める必要があります。
そして、日頃からストレスや不安をためないよう、日常生活を見直すことで再発防止につながります。
②「コロナうつ」
実は「コロナうつ」というものには医学的な定義はないそうです。
ウイルス感染への恐怖、生活の不自由、失業などによる経済的不安などが増大した結果、うつ病に似た症状を発症してしまうことを「コロナうつ」と呼んでいます。
実際に、コロナ禍と呼ばれるようになった前後では「うつ病」である人の割合が急増しているとの発表がなされています。※経済協力開発機構(OECD)調べ
連日のマスコミによる不安を煽るような報道や、SNSで流れる虚偽の情報などは、ウィズコロナ時代の私たちに漠然とした不安を植え付けます。
その不安は年齢や職業を問わず、高齢者から社会人、主婦や子供たちにまでも大きな影響を与えてしまっていることがわかっています。
また、リモートワークやオンライン授業などで一日中家にいる機会も増えてきたため、生活リズムが乱れて今まで何ともなかった人たちも調子を崩し始めているのです。
※「コロナうつ」簡易チェックリスト
次の項目に一つでも当てはまる人は、まず誰かに自分の苦しい気持ちやつらい状況を打ち明けてみることを心がけてください。
- 今まで楽しめていたものが楽しめない
- 何もしていないのに疲労を感じる(倦怠感)
- 食欲がない、または食べ過ぎる
- 寝すぎる、寝つきが悪い、夜目が覚める
- やる気が出ず、ぼーっとすることがある
- 憂鬱な気分になり、落ち込む
- 勉強や仕事に対して集中できなくなった
- 虚無感、絶望感、孤独感を感じる
- 服装などの身だしなみがいい加減になった
- 時々死にたいと思ってしまう
※「コロナうつ」対処法
コロナうつは一般的に既存のうつ病と同じ対処法が有効と言われています。
まず、精神科医や心理士などによるカウンセリングを受け、ストレス原因の解消を目指します(心理療法)。
日常の中で気分が落ち込んでしまった時は、一時的に薬の服用で対処したりもします(対症療法)。
もしも症状が重く、日常生活に支障をきたしてしまっているような場合などは、必要に応じて精神科入院や支援施設への入所を検討する必要性が考えられます。
③SNS
非接触が推奨されるウィズコロナ時代において、”SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)”が急速に成長していったことは記憶に新しいと思います。
SNSはその利便性から、今や私たちの仕事やプライベートを問わず人間社会の深いところにまで浸透していきました。
しかし、その急激な普及によってもたらされた影響は良いものばかりでなく、大きな悪影響をも世界中に広めてしまう結果となりました。
その最たるものが、知らなくてもいいような”負の情報”を誰でも簡単に閲覧できてしまうということです。
普段目にすることのないような誹謗中傷、罵詈雑言、陰口のようなもまで目に留まってしまうため、そうした情報を流せず鵜呑みにしてしまうと、心の安定を崩してしまうことにつながります。
他にも、SNSを長時間利用することによる睡眠の妨げ、運動不足、目の健康を害する心配などもあるため、一日の利用時間は節度を守る必要があります。
特にまだ倫理観の備わっていない小さな子供たちや、精神疾患で心が不安定な方の利用には注意が必要です。
場合によっては、端末の利用を制限したり、禁止することも必要でしょう。
成人した大人であろうとも、十分なネットリテラシー(インターネットを正しく使いこなすための知識や能力)を持ち、正しく利用することが求められます。
※SNSと社会的比較
SNSに関連して、皆さんは「社会的比較」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
社会的比較とは、普段私たちが無意識に行っているとされるもので、「自分と周囲の人たちを比べることで、その社会の中の自分の位置を確認すること」を言います。
この社会的比較の特性として、比較の対象は現在の自分の”自信の高さ”によって決まると言われています。
例えば、
”自信のある時”は自分より成功している人を参考にする傾向があり、
逆に”自信のない時”は自分より劣った人を見つけて安心を得たりします。
この特性を知らないと、心を病んでいる人ほど他人の失敗や不幸といった情報に惹かれていってしまいます。
そして、心がどんどん廃れていき、症状は悪化の一途を辿っていきます。
心を病んでしまっている時は、普段からネガティブな情報をシャットアウトすることが症状の進行や悪化の予防対策になります。
※うつ状態でのSNSは特に悪影響
うつ状態にある人は、先述したように自分と周囲を比較(社会的比較)したり、落ち込んでしまうような使い方を自らしてしまっている傾向があります。
もしもそんな状況であるならば、思い切って利用時間を制限するか、利用自体をやめるという選択をしてしまったほうが心の安定につながるでしょう。
実はSNSがたばこやお酒(アルコール)などよりも依存性が高いという話もあるくらいで、長時間SNSを利用する人ほどうつ病などである割合が高いというデータも出ています。
④まとめ
心の安定を考えるうえで無視できない「不安」や「ストレス」の種類、メンタルケアの方法には個人差があります。
ウィズコロナ時代を迎えたばかりの私たちにはまだまだわからないことが多すぎて、これまで万全のメンタルケアを行ってきたという人たちもきっと不安を抱えていることでしょう。
一人ひとりがこれからの生き方について考え、新しい情報にアンテナを張り、時代に適応していくことが求められています。
普段から疲れやストレスを溜めない工夫
ネガティブや漠然とした不安を持たない意識
SNSとの向き合い方(上手な活用の仕方)
これらは今後の私たちの心の安定を保つための課題となっていくことは間違いないでしょう。
しかし、自身で行えるメンタルケアにも限界値があります。
その限界を超えてしまった時は、迷わず周囲の”誰かを頼る”という選択肢を持ってください。
特に、今回ご紹介したようなコロナうつ、コロナ疲れに加え、既存のうつ病や発達障害、人格障害(パーソナリティ障害)などの精神疾患を患っている方は専門家に診てもらう必要があります。
ちなみに、そうした精神疾患の回復を行っている専門家とは”精神科医”や”心理士”のことを指します。
時代によって人の深層心理に影響していくものが変わっていっても、専門家たちは常に適切なケアを提供するために原因究明を怠りません。
私どもの施設でも、心理士が毎日のようにカウンセリングを行い、今の時代を生きる皆さんの悩みや苦しみに寄り添い、回復に向けたアドバイスを送りつづけています。
最後になりますが、ウィズコロナ時代にできるメンタルケアについてもまだまだ検証の余地が残されています。
この記事をご覧になってくださった皆様も、どうか毎日の新聞やニュースに目を凝らし、新しい情報を取り入れつつ心の安定にも気を付けてお過ごしください。
そして、「苦しくて、もう限界…」と感じてしまっている方は、私どものような専門家のいる施設や病院などにぜひご相談ください。
詳細にお話をお伺いしたうえで、回復に向けたお力添えができることをお約束いたします。
また、当施設では回復が困難とされる”人格障害”を抱えたお子さんに対しても受け入れを行っており、社会自立や、家族再生のお手伝いをさせていただいております。
次のような問題でお困りの方も、一度、当施設へお問い合わせいただければ幸いです。
- 子どもから親への家庭内暴力
- 引きこもり(子ども、成人含む)、ニート
- 金銭トラブル
- 各種依存症(ホスト、薬物、アルコール、ゲーム)
- 対人(隣人)トラブルなど
専門施設として「パーソナリティ障害宿泊・心理支援センター」
施設長
佐藤矢市
2000年度に開設以来、本来安心できるはずのご家族において、親も子も安心して暮らすことができないということは本当につらいことでしょう。私たちはそうしたご家族の一助となれるよう、尽力しております。
費用
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初回面談の特典 |
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業務提携しました
心理障害グループホーム「地上のひかり」
施設長
佐藤靖人
2021年度に開設し、この度「JECパーソナリティ障害宿泊・心理支援センター」と業務提携を結びました。
心理障害を抱えた方に向けて、心理ケアやスポーツが盛り込まれた生活を通し、楽しく学びながら成長し、将来への希望が見出せます。
月額利用費を抑えながらも支援の質を落とさず、自立や社会復帰に向けた生活支援を行う居住空間をご用意いたしました。
費用
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