自傷行為(リストカット・OD)とは
本ページで扱う支援対象は、主に15〜30代の女性を想定していますが、未成年・成人を問いません。
学生・無職・就労者のいずれも含み、特定の属性や立場によって限定されるものではありません。
本ページにおける「自傷行為」とは、死を目的としない形で、身体に直接的な危害を加える行為を指します。
代表的な例として、皮膚を切る行為(リストカット)や、医薬品等を過量摂取する行為(OD:オーバードーズ)が含まれます。
これらは注目や甘え、性格の問題として整理されるものではなく、強い心理的苦痛や調整困難な感情を一時的に処理する手段として固定化している状態として位置づけられます。

前提の整理
・本ページは医療行為や治療法を示すものではありません。
・診断や治療は医療機関が担う領域であり、JECセンターはそれを代替しません。
・自傷行為は、診断名の有無にかかわらず見られる行動であり、特定の精神疾患に限定されるものではありません。
よく見られる行動と背景
・感情が高ぶった際や、強い空虚感・孤立感を感じた際に繰り返される
・行為そのものよりも「落ち着く」「現実に戻れる」といった感覚が目的化している
・家族や周囲に隠して行われる一方、発覚すると強い否定や衝突が起きやすい
・行為をやめるよう迫られることで、かえって頻度が増すことがある
自傷行為は、危険性を伴う一方で、本人にとっては現時点で他に代替手段が見つかっていない状態とも整理されます。

他の問題行動との併存
自傷行為は単独で生じるとは限らず、以下の問題と重なって見られることがあります。
・境界性パーソナリティ特性など、感情調整の困難さ
・うつ状態、不安状態、強い自己否定
・恋愛依存、対人関係の不安定さ
・ホスト通い、推し活、ゲーム課金などの依存行動
行動は異なっても、背景にある心理的構造が共通している場合があります。

医療・行政との関係(空白期間)
自傷行為が見られても、常に医療入院や強制的介入が行われるとは限りません。
緊急性が低いと判断された場合、医療・行政の直接的支援につながらない期間が生じることがあります。
その結果、家庭内での対応が親に委ねられ、
・叱責や監視による悪化
・過度な心配や制限による対立
が起こりやすい支援の空白期間が発生します。

JECセンターの支援範囲
JECセンターでは、自傷行為そのものを力づくでやめさせることを目的としません。
重視するのは、行為に依存せずに生活を維持できる環境と関係性を整えることです。
具体的には、
・入所による生活リズムの安定化
・過度な刺激や孤立を避ける環境調整
・感情が高まった際の対処行動を広げる支援
・家族を含めた第三者介入による関係整理
を行います。診断や治療は医療機関と連携し、必要に応じて併用します。

JECセンターが行わないこと
・自傷行為を単純に禁止・監視する対応
・本人の同意を欠いた強制入所
・短期間での性格矯正や精神療法のみの提供
・医療判断や薬物調整の代替
通信環境の管理を行う場合も、それは生活再構築を目的とした環境調整の一環であり、懲罰を目的とするものではありません。

家族にとって重要な視点
自傷行為に直面した家族は、恐怖や焦りから強い制限や詰問に傾きやすくなります。
しかし、それが本人の孤立感を深め、行為を固定化させる場合もあります。
家庭外の第三者が介入し、生活・関係性・安全の整理を行うことは、現実的な支援選択肢の一つです。

相談・問い合わせについて
自傷行為が見られる場合、支援の緊急度や必要な対応は個別に異なります。
JECセンターでは、状況整理を目的とした相談を受け付けています。


