違法性だけでは語れない立ちんぼ
東京・大久保公園周辺で立ちんぼを続ける若い女性たち。
彼女たちは口を揃えて「何も危ないことはない」と言いますが、実際は暴行や性病感染、詐欺被害といった深刻な危険に日々さらされています。
それでも多くがやめられない背景には、単なる金銭目的では説明しきれない事情があります。
孤立、居場所のなさ、自己価値の低下などが絡み合い、「今をしのぐ手段」として身体を使わざるを得ない状況に追い込まれているのです。
行政に対応してもらいたくても、現行の制度では警察は犯罪が起きた後でしか動けず、福祉も本人の申請や同意がなければ介入できません。
この段階で守ってもらえるのは社会秩序であり、個人の人生そのものではないのが厳しい現実です。
立ちんぼの現場では、相手男性の身元が分からないまま密室に入るケースも多く、暴力や恐喝、盗撮といった二次被害が表面化しにくい構造があります。
さらに、被害に遭っても「自分が悪い」「通報すれば家族に知られる」という思いから声を上げられない女性が少なくありません。
その結果、危険が日常化し、感覚が麻痺していくこと自体が大きなリスクとなっていきます。

公的機関では再発防止までできない
仮に一時的に保護や指導が入っても、生活環境や人間関係が変わらなければ元に戻るケースは少なくありません。
立ちんぼをやめた直後に、別の場所で同じことを始めてしまう例もあります。
公的支援は短期・制度単位で区切られており、本人の生活全体や家族関係までは継続的に扱えない構造があります。
そのため「やめさせる」ことはできても、「戻らない状態」をつくるのは難しいのです。
制度上の支援は「今起きている問題」への対応が中心で、背景にある心理的脆弱性や依存傾向までは十分に対応できません。
そのため、本人が再び孤立や不安に直面したとき、元の行動に戻るハードルが極端に低くなってしまいます。

JECセンターの入所支援で何が変わる?
再発防止には、制度の枠を超えた生活と人間関係への継続的な介入が不可欠です。
JECセンターが向き合うのは、まさにこの支援の空白地帯です。
娘さんを生活ごと受け入れ、昼夜のリズム、金銭感覚、人との距離感を現実の中で立て直していきます。
問題行動だけを切り取らず、その背景にある心理や依存構造を整理することで、再発しにくい土台を築いていきます。
また、民間施設だからこそ期限に縛られず、長期視点で関われる点も大きな特徴です。
JECセンターでは、行動を「止める対象」としてではなく、本人が生き延びるために選んできた手段として捉え直します。
その上で、他の選択肢を現実的に積み上げていくことで、「戻らなくても生きられる感覚」を育てていきます。
これは短期支援では成立しにくく、生活の中での積み重ねがあってこそ可能になります。

家族も含めて立て直すという選択
娘さんが変わろうとしても、家族関係が歪んだままでは再び行き詰まり、立ちんぼのような問題行動として現れます。
そのため、JECセンターでは親御さんにも同時に関わり、これまでの関係性や今後の対応について一緒に見直していくことを大切にしています。
「人生を立て直す」こととは、問題を消すことではなく、戻らなくて済む環境をつくることです。
公的機関では届かないその部分を担うことが、JECセンターの役割です。
多くのご家庭で、娘さん本人だけでなく親御さん自身も長期に渡る不安や疲弊を抱え、適切な家族の距離感を見失っています。
家族全体の関係を整えることは、娘さんの回復を支えるだけでなく、親御さん自身が限界を迎えて壊れてしまわないためにも重要です。
JECセンターは、家族が「支える側」として立ち続けられる状態を取り戻すことも重視しています。