醜形恐怖の不安を抱えた娘と家族
「自分の顔が大嫌い!」
醜形恐怖の症状を持つ娘さんは、常に自分の容姿に強い不満や不安を抱え、憂鬱な気分から解放されることがありません。
JECセンターへ訪れたSさん(20代女性)も醜形恐怖が悪化し、パーソナリティ障害の症状を併発してしまい、入所を決断された一人です。
自宅では自己否定に陥っては感情の乱高下が起きており、両親もそんなSさんの対応に手を焼いていたそうです。
母親は「どう声をかけてもネガティブに受け取られてしまう」「一緒に暮らすのは限界かもしれない」と感じながらも、助けを求める場所が見つからず疲弊していました。
近くの専門機関を当たってみたものの、短期入院やカウンセリングでは醜形恐怖の不安症状に変化は見られず、家族はますます孤立していったのです。
JECセンターの醜形不安への対応
JECセンターでは、娘さんの醜形恐怖からくる大きな不安を軽減していくために、まずは安心して生活できる環境を整えることから始めました。
家庭や社会では醜形恐怖への理解や配慮が足りず、ふとしたきっかけから感情の爆発に巻き込まれがちでした。
しかし、JECセンターは民間ではあるものの、心理を専門としたサポートに特化しており、醜形恐怖に対する心理サポートも万全です。
入所中は、周りの人たち全てが症状への理解を示し、不安な心に寄り添ってくれることで、初めてSさんも心の休養を感じられました。
ただ、Sさんのケアも決して単調な道のりではありませんでした。
スタッフが長時間付き添ってなだめることもありましたし、時には罵声を浴びせられて会話もままならない時期もありました。
それでもSさんは「ここが最後だ」という気概を持ち、粘り強くサポートを受けられていた姿が印象的でした。
スタッフは一方的に彼女の醜形恐怖を「治そう」とするのではなく、彼女の不安な気持ちをただ丁寧に受け止めることに徹します。
そうすることで、「ここでは自分は決して否定されることはない」と感じてもらい、少しずつ安心感を取り戻してもらうことを目指したのです。
家族にも寄り添う
Sさんの奮闘が続く中、スタッフは彼女の母親、父親とも密に連絡を取り合っていました。
情報共有の中で母親は「私が育て方を間違ったのでは」と自責の念を抱いていました。
スタッフが咄嗟に返した言葉は「お母さんは一人で背負いすぎていたんですよ」と共感を示し、気持ちに寄り添いました。
JECセンターは、まるで家族の一員であるかのように、親と子の心に寄り添います。
そうすることで、親子とスタッフとの心理的距離が縮まり(信頼性の構築)、サポートの質を高めることができるからです。
時には親では聞き出せなかった娘の本音を引き出したり、娘が言いにくかった考えを親に伝えたりして、心の橋渡しを行います。
親子で気持ちを共有したり、理解し合うことで、お互いの不安な気持ちはかなり軽減されていきます。
最終的に、親が「娘を信じて見守れる」という感覚を持てるようになれると、娘さんの安心感は跳ね上がります。
2年後に見えた成長と、早めの相談の大切さ
Sさんが退所されて2年が経過した頃、久しぶりにSさんから便りがありました。
「久しぶりに遊びに行ってもいいですか?」
そして遊びに来てくれたSさんに会ったスタッフたちは、全員驚きを隠せませんでした。
彼女からはかつての容姿への過度なこだわりを一切感じなかったからです。
容姿について語ることはなく、「今はこんな勉強をしているんですよ」と笑顔で話してくれました。
醜形恐怖症やパーソナリティ障害は、親だけで抱え込むには大きすぎる問題です。
また、数ヶ月~一年という短期間で症状が改善されるものでもありません。
それでも早めにサポートを受けられれば、Sさんのように数年かけて症状の緩和、解消が望めます。
不安をなくすことは一朝一夕ではできませんが、人を頼り、相談することで開ける道があります。
醜形恐怖の不安や悩みは、JECセンターへご相談ください。
*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。
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