・「観光で行くだけ」と言っていた娘の本当の目的
「ちょっと気分転換に海外に行ってくる」
そう言って出発した娘が、3ヶ月後に帰国したときには、以前とは別人のように心を閉ざしていた——。
この話は、ある親御さんから寄せられたご相談の一例です。
娘さんはホストに入れ込み、風俗勤務でお金を稼いでいた時期がありました。
やがて「もっと効率よく稼げる」と言われ、ホストの紹介で“海外勤務”を決意。
しかし、実態は自由も尊厳もない環境での風俗労働でした。
逃げる術もなく、心も体も消耗し、ようやく帰国したものの、「誰も信じられない」「何も感じない」と家でも部屋にこもる日々に。
実際に今、海外風俗出稼ぎに巻き込まれる若い女性が増加傾向にあります。
しかもその多くが、“友達の紹介”や“ホストの誘い”といった、本人にとっては自然な流れの中で決断しているのです。
JECセンターは心理ケアに特化した全国でも数少ない民間の入所施設であり、そんな娘さんが当施設に入所し、初めて口にした言葉がありました。
「誰にも理解してもらえなかった。お母さんだけには気づいてほしかった」そして、「私が家を出ていったのは、お母さんが私を嫌っていると思ったから」と。
母娘の間にあった誤解やすれ違いを、自身の内側を掘り下げながら見つめ直す機会がJECセンターでの心理宿泊休養にはあります。
JECでは、心理宿泊休養を通して「問題行動の背景にある心の叫び」に気づき、本人が自分で“本当の気持ち”に向き合う過程をサポートしています。
この娘さんも、徐々に「私はもっと愛されたかった」「分かってもらいたかった」という本音に気づき、それを手紙に綴ってお母さんに伝えました。
卒業後は、今までになかった会話が生まれ、「今日は一緒にご飯作ろうか」と誘えるようになったと言います。
親子の関係は、壊れたように見えても、修復のチャンスはあるのです。
海外風俗出稼ぎに行った娘が帰国後に直面するのは、単なる疲労ではありません。
自己否定感、PTSD、家族への不信感、社会への不適応など、心に深い傷を抱えているケースがほとんどです。
表面的な問題行動を止めるだけでは解決にならず、「なぜそうなったのか?」という心理的背景に寄り添うことが必要です。
JECセンターでは、そうした娘さんたちを受け入れ、環境を変えることで心の回復を促す支援を行っています。
また、発達障害を抱えるお子さんや、受診を拒否している場合でも対応可能です。
親御さんには「何ができるのか」と悩まれる方が多くいらっしゃいます。
まずは今の状況を学び、正しく理解し、希望を持つことが第一歩です。
そして、再発を防ぐためには、接し方・距離感・信頼の築き方を見直し、実践する力が必要になります。
JECではそのプロセスを、親御さんと共に取り組んでまいります。
「うちの子に限って」と思ったときが、実は最も危ない時です。
「少しでも不安を感じたら」、そのときが行動のタイミングです。
JECセンターでは、卒業後もサポートを継続し、困ったときにはいつでも相談を受け付けています。
本人が来られない、又は来たがらない場合でも上記に記載している電話番号やメールアドレスにお問合せいただき、親御さんが決断し、相談、見学、面談という行動を起こすことで状況は大きく変化するきっかけになるはずです。
どうか一人で悩まず、まずはごご連絡ください。
娘さんの未来は、まだ変えられます。