JECセンターを卒業した後は?
JECセンターへ、やっとの思いでたどり着いたご家族。
入所期間は、いざ始まってみると、長いようであっという間です。
「卒業する頃には、うちの子はどうなるんでしょうか?」
「何にも変わらないなんてことにならないですか?」
こうした不安を抱えている方も少なくありません。
ここでは、「JECセンターを卒業されたお子さん」ついてご紹介します。
卒業生たちのその後
JECセンターを卒業されていったお子さんから、「今はこんなことをやってるよ!」といった、元気なお便りが届きます。
その一部をご紹介します。 ※個人が特定されないよう一部を修正、省略してご紹介しています。
- 卒業生Tさん 20代
あの頃は、よくスタッフと口論になったり、黙って施設を飛び出してしまったこともありました。
けど、そんな私を見捨てるどころか、全く変わらない態度で接してくれたことをよく覚えています。
今思い返してみると、すごくありがたい体験だったんだなぁと、感謝しています。
卒業した後は専門学校に入学し、現在は就活中なのですが、既に〇〇社から内定がもらえています。
センターにいた頃は視野が狭く、どうしてこんなに苦しいのか、答えが出ない毎日でした。
でも今は世の中のことがよく見えていて、自分が何で悩んでいたのかも何となくわかっています。
親に当たることもなくなり、今は普通に話せる間柄です。
- 卒業生Nさん 20代
毎日毎日「なんのために生きてるのかわからない」「自分のことなんて大っ嫌い」って思ってばっかりでした。
終わりにしたくて、リストカットが癖になっていたのもよく覚えています。
でも、それと同じくらい、私の話をよく聞いてくれた友達(入所仲間)とスタッフさんのことを覚えています。
いつも同じことばっかり言ってるの、自分でもわかってたけど、それでもずっと聞いてくれて、すごく助かった。
今、わたしはカフェで働いています。アルバイトから始めてみたけど、楽しくなってずっと続いています。
仕事から帰っても、「疲れたー!」ってなるけど、「死にたい」とはあんまりなりません。
だって、その方が楽なんだって教えてもらったから。わたしのままでいいんだって。
- 卒業生Kさん 30代
センターに来る前に働いてた職場で嫌なことがあって、休職が続いて、気が付いたら3年も自宅に引きこもっていました。
ある日、親が「いつまでもこんなままじゃいられないでしょ?!」と説得に来て、嫌々だったけど、センターに行ってみることになりました。
センターに入ってからも、最初の2ヶ月くらいはずっと自分の部屋と喫煙所を行き来するだけの日が続きました。
でも、3ヵ月くらいした時に声を食堂へ食事を取りに行ったとき、そこでご飯を食べていた女の子と話が弾んで、気づいたらよく一緒に話すようになっていました。
それからは気軽に食堂にも顔を出せるようになっていて、他の皆さんやスタッフさんとも話しをする機会が増えていきました。
私はたぶん、それがいい練習になったんだと思います。
卒業した後、以前やってたお店とは違う系列だけど、やっぱり好きな仕事をがんばってみようと思ってバイトから始めました。
そして今日、嬉しいことに社員に昇級することができました。
元通りでなくていい、自分らしくあれ
JECセンターは、長年、心理ケアを専門としてきました。
その甲斐あって、問題行動に走るお子さんたちの心を理解し、見失っていた”本来の自分”に気づかせてあげることができます。
よく親御さんがおっしゃるように「うちの子も昔はこうじゃなかったんです…」の言葉通り、今のお子さんは色々な意味で昔とは変わっています。
そして、経験上、変わってしまったものを元に戻すことは不可能に近いです。
けれど、元に戻ることは重要ではありません。
回復や解決という観点からは、今よりも“人として成長すること”を目指す方が賢明です。
JECセンターは、お子さんの心の成長を促すことで、以前よりも生きやすい自分を取り戻すための手伝いをしています。
自分と向き合い、自分を理解し、自分らしさを取り戻すことで、自然と周りとも上手く付き合っていけるようになります。
入所は生きる希望を見つけるための“学習期間”
JECセンターでは、入所期間中に“自分が生きるためにどうしたいか?”を考えます。
そして、生きる希望を見つけ、目標として、様々なことを学んでいきます。
その一部をご紹介してきた通り、卒業後は様々な形で人生を歩まれていきます。
大学生、専門学校生、海外留学、会社に就職、結婚、まずはアルバイトなど…
心に起きた変化がもたらす影響は、やがて自らが行動を起こすに至ります。
心に起こる変化とは、
- 誰かが見守ってくれているという安心感
- 「~しなければいけない」なんてことはないんだという気づき
- 人を頼ってもいいや、任せてもいいんだという気づき
- 自分を出しても、避けられない、怒られないという安心感
本人も家族も、心の変化によって未来に希望を持てるようになられます。