１．なぜ、ゲーム課金するのか
スマートフォンは非常に便利なアイテムです。
いつでもどこでも調べものができて、すぐに誰とでも連絡を取ることができます。
他にも、高画質な動画を見たり、ゲームをして遊ぶことなんかもできます。
しかし、便利な反面で問題となってしまう部分も多々あります。
ついつい夢中になってしまい、昼夜を問わずスマホ画面にかじりついてしまう子どもが増えているのです。
その中でも特に世間の親御さんの頭を悩ませているものが「スマホゲーム課金」という問題です。
あるご家庭の娘さんのお話を紹介します。
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娘はいつもスマホを肌身離さず持っていて、
見るたびにゲームばかりしている姿が目に付いていました。
独り言で「何やってんだよ！」「ヘタクソだなぁ！」と言葉汚く罵っていることもあり、
隣で聞いている身として母親は不愉快極まりないものでした。
「そんなにイライラするならもうやめたら？」と忠告しても無視され、
いつまでも黙々とプレイを続け、途中で終わることはありません。
そんなある日、クレジットカードの請求書が届いたことで事態が発覚しました。
そこには身に覚えのない４０万円という高額な請求が記されていたのです。
母すぐに「娘がスマホで使ったものだ」と気づき、問い詰めました。
すると娘は「ゲーム課金に使った」と打ち明けました。
母親は娘からスマホを取り上げようとすると、激しく暴れて抵抗されました。
「死ね！返せ！きもい！うざい！」と叫ぶ娘、そして、叩く、蹴る、物に当たる…。
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この時すでに、母親は娘に発達障害があるのでないかと疑い始めていましたそうです。
２．娘には心のケアが必要だった
後日談ですが、高額な課金をしてしまった娘さんは
診断の結果、発達障害の特性が表れていることがわかりました。
ゲーム依存（スマホ依存）は、発達障害だけでなく実に様々な要因から発症します。
小さい頃から頻繁にスマホなどに触る機会があった…。
漠然とした不安や、社会への疎外感…。
家庭や社会での人間関係などが引き金となることがあります。
彼ら、彼女らにとっては何の達成感も感じないつまらない現実より、
ゲームの方が何倍も面白いし、充実感があるから夢中になるのです。
自分の「将来への不安」や「今すべき課題」から目を逸らし、
ストレスや不安から解放されるゲームの世界に没頭するあまり、
使っている金額のことまで頭が回っていないのです。
高額な課金に親は頭を抱えますが、当の本人はあまり気に留める様子もありません。
しかし、実は心の深い部分では「罪悪感」や「焦り」を感じていたりします。
それをうまく自己処理できないため、見ないふりをしているような状態なのです。
そんなモヤモヤがたまってくると、ストレスから課金をしてしまうという悪循環に陥っていることもあります。
周囲からは理解され難く、忠告や説得などしようものなら
またいつもの「うざい！死ね！キモイ！」の決まり文句が飛び出します。
当施設では、心理学マインドに基づいた対話によって、
お子さんの心に秘められている“本音”を引き出します。
見えない恐怖と闘ってきたお子さんの心はとても疲弊していることが多いです。
しかしそのことは、専門知識を持たない家族や一般の方たちには理解されにくいものです。
そうした恐怖や不安に共感し、気持ちを吐き出させてあげることで、
少しずつゲームの呪縛から解放されていきます。
もちろん、この作業には親御さんの理解と協力が欠かせません。
親御さんが気持ちを理解し、受け止めてあげることが何よりの薬になるからです。
そうしていくうちに自分のことや、社会、家族への不安も和らいでいき、
ゲーム以外のことへの興味や関心を持つための心の余裕が生まれ始めます。
ぜひとも私どものような専門家の力を借りて、
「わが子をゲーム依存（課金）から救い出したい」という願いを実現させましょう。
依存からの脱出は、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。
サポートする方も、される方にもそれなりの覚悟と決意が必要です。
お子さんの明るい未来を守れるのは、他の誰でもない親御さんです。
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