娘の摂食障害(過食嘔吐)とは
本ページで扱う支援対象は、主に15〜30代の女性を想定していますが、未成年・成人を問いません。学生・無職・就労者のいずれも含み、特定の属性や立場によって限定されるものではありません。
本ページにおける「娘の摂食障害(過食嘔吐)」とは、短時間に大量の食物を摂取する行為(過食)と、それに続く自己誘発性嘔吐や下剤乱用などの代償行為が反復的に生じ、身体的健康・日常生活・家族関係に深刻な支障をきたしている状態を指します。診断名の有無にかかわらず、行動が慢性化・固定化しているケースを想定しています。

よく見られる特徴
・食事量や体型への強いこだわりがある
・過食と嘔吐を秘密裏に繰り返す
・食後に強い自己嫌悪や不安を訴える
・体重や外見に関する指摘に過敏に反応する
・家族が介入しようとすると否認や拒絶が強まる
これらの行動は、意志の弱さや自己管理能力の問題として単純に説明できるものではありません。
多くの場合、感情調整の手段として過食と嘔吐が機能しており、心理的・環境的要因が複合的に関与しています。

過食嘔吐の心理構造
過食嘔吐は、「食べることで一時的に不安や緊張を緩和し、その後に体重増加への恐怖や罪悪感から嘔吐する」という循環構造を持ちます。
この循環が繰り返されることで、
・満腹感を感じるまで食べずにいられない
・吐くことを前提に食べる行動が固定化する
といった状態が形成されます。結果として、摂食行動そのものが感情調整の手段となり、本人の意思だけで中断することが困難になります。

医療・行政との関係(空白期間)
摂食障害は医療領域の問題として扱われることが多い一方で、通院治療だけでは生活全体への介入が難しいケースも少なくありません。
特に身体的危機が顕在化していない段階では、入院や集中的治療の対象にならず、家庭内で問題が長期化することがあります。
この段階は、医療・行政・福祉のいずれも十分に介入しきれない「空白期間」に位置づけられ、親だけで対応を続けることに限界が生じやすい領域です。

JECセンターの支援範囲
JECセンターは、摂食障害の診断や治療を行う医療機関ではありません。
医療的治療が必要な場合は、専門医療機関との併用・連携を前提としています。
そのうえで、JECセンターでは、
・入所による生活リズムと食事環境の安定化
・過食嘔吐を支える生活・対人環境の整理
・第三者を交えた親子間の話し合いの場の設定
・家族側の関わり方や距離感の再構築
といった生活・環境・関係性の調整を支援範囲としています。

JECセンターが行わないこと
・過食嘔吐行動を力づくで止めさせること
・本人の意思を無視した強制入所や隔離
・短期間での性格矯正や価値観の押し付け
・医療行為や診断の代替
生活上のルールや通信環境の管理は、回復を促すための環境調整として行われるものであり、懲罰を目的とするものではありません。

家族にとって重要な視点
摂食障害は、目に見える行動だけを制止しても改善につながりにくい特徴があります。
食事量の監視や叱責が、かえって本人の孤立感や隠蔽行動を強める場合もあります。
家庭の外に第三者を入れ、生活全体を整理することは、親の責任放棄ではなく、状況を悪化させないための現実的な対応の一つです。

相談・問い合わせについて
摂食障害(過食嘔吐)が、生活支援や環境調整を必要とする段階かどうかは、個別の状況によって異なります。
JECセンターでは、状況整理を目的とした相談を受け付けています。


