パーソナリティ障害にもいろんなタイプがある
パーソナリティ障害には、いろんなタイプ(カテゴリー)があります。一般的には、8~10つのカテゴリーに分けて診断する場合が多いです。
というのも、パーソナリティ障害を含む「精神疾患」の診断ツールには、世界的に2つの早見表が汎用されているためです(これだけではありませんが)。
2大診断ツール(早見表)
1つは、アメリカ精神医学会(APA)の診断基準で「DSM」と呼ばれます(最新版はDSM-5:2013年刊行)。そして、もう1つは、世界保健機構(WHO)の診断基準で「ICD」と呼ばれます(最新版はICD-11:2018年公表)。
このうち、DSMでは10種類のタイプが、そしてICDでは8種類のタイプがあげられています。
10タイプのパーソナリティ障害とは
10タイプのパーソナリティ障害の詳細は下の通りです(DSM-5)。大きくは、3つに分類(群類)されています(これを「クラスター」と呼ぶこともあります)。
A群(奇妙で風変わりなタイプ) | 特徴 |
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不信感や猜疑心が強く、その範囲はいろんな場面や人物にあてはまる。 |
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非社交的で、独りを好むタイプ。他者への関心が乏しい特徴がある。 |
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会話が風変わりで感情の幅が狭く、しばしば不適切な言動がある。 |
B群(感情的で移り気なタイプ) | 特徴 |
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感情や対人関係の不安定さが特徴。衝動的な行動もある。 |
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自己評価や自尊心についての敏感さ、執着行動が特徴。 |
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反社会的(及び向こうみず)な行動がみられるのが特徴。 |
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周囲からの注目や視線を集めようとして、派手さがあるのが特徴。 |
C群(不安で内気な特徴) | 特徴 |
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孤独を嫌い、他人に依存する生活を好むのが特徴。 |
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融通が利かなく、こだわりが強いのが特徴。 |
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拒絶や失敗について、強烈な不安や緊張、怖さを感じやすいのが特徴。 |
表中の「∗」は、ICDには存在しない障害タイプです。
パーソナリティ障害群の共通の特徴としては、これらの特徴が発達早期(思春期~成人早期)にあわられ、それ以降も比較的に持続することです。
もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省の情報サイト(病名から知る|こころの病気を知る)、日本精神神経学会の公式ホームページ(林直樹先生に「パーソナリティ障害」を訊く)をご覧ください。
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