ある母と娘のパパ活をめぐる話

「お茶して話しをするだけだから、何も変なことしてないし…」

 

──パパ活が母にバレた娘がとっさに口にした言い訳。

 

母はそんな娘の言葉がどうしても信用できませんでした。

 

「本当にやましいことがないんだったら、何で黙っている必要があったの?」

 

母は娘をさらに追及しますが、娘は母の顔を見ることもなく黙り込んでしまいました。

 

「パパ活なんてただの遊びでやってるだけだから!」

 

そう吐き捨てて自室に戻っていく娘は、まだ17歳になったばかり。

最近、妙にめかし込んで出かけていく娘に対し「彼氏でもできたかな?」と思っていた母でしたが、その期待は裏切られました。

 

買い物に出かけていた母が、街中で年配の男性と一緒に歩く娘の姿を目撃してしまったのです。

 

「パパ活だ…」母は直感的に悟りました。

 

同時に、自分の娘がパパ活をしていた現実に吐き気を催しました。

 

頭の中が真っ白になりつつ帰宅後、娘にどう聴きだしたものかと考えているうちに娘が帰ってきてしまいました。

 

気持ちが整理できないまま、母は娘を半分怒鳴りつけるような形で問い詰めてしまったのです。

 

パパ活、自傷、荒んでいく娘の心

娘はそれから、母とは全く口を聞かなくなり、すれ違うような毎日を送っていました。

 

夜遅くまで帰らない日もある娘に対し、母は「このままではいけない」と感じつつもどう接していいかわからずにいました。

 

そのうち、娘が腕に包帯を巻いていることに気づいた母は、「その腕はどうしたの?」と聞いても、娘は何も答えず家を出ていってしまいます。

 

後からわかったことですが、この時から娘はリストカットをするようになっていたようなのです。

 

パパ活を続けるうちに「相手から求められなければ価値がない」と思い込み、自己否定が強まり、自傷行為へと発展するケースが少なくありません。

 

母がどれだけ「危ないからやめなさい」と言っても、娘からすればそれは「分かってくれない大人の言葉」でしかなく、心に響きません。

 

親子の溝は深まるばかりで、母はこの間、ずっと孤独に苦しんでいました。

相談から徐々に見えてきた希望

こうした状況を変えるため、母はあらゆる窓口に相談をしてみました。

 

最初は市の相談窓口に問い合わせてみましたが、「娘の話を聞いてあげてくれ」と言われるだけ。


そもそも会話が成り立たなくなっている状況ということもあり、事態は進展しませんでした。

 

いくつかの相談窓口を渡り歩いた後、JECセンターの存在を知り、問い合わせてみることにしました。

 

JECセンターへ相談してみると、「お母さん、これまでよくお一人で頑張ってこられましたね」と、不意に労いの言葉をかけられ、母は一瞬言葉を詰まらせてしまいました。

 

その後、ゆっくりと娘の行動について説明していくと、思わぬ提案がありました。

「一度私たちを交えて親子で話し合ってみてはどうでしょう?」

 

親子で会話が成り立たないことは分かり切っていた母でしたが、間に人を挟めばあるいは…と考え、その提案を承諾することにしました。

 

後日、JECセンターへ赴き、娘と母、父を交えての親子4者面談が行われました。

 

久しぶりに口を開いた娘からは、母を罵倒するような言葉が飛び交いました。

 

「私がこうなったのは全部お母さんのせいだ!」

 

「私のことなんにもわかってくれないくせに!」

 

どんなにキツい言葉を投げかけられても、スタッフから事前にアドバイスをもらっていた母親は、娘が言葉を出し切るまで反論を控えました。

 

娘がひとしきり言いたいことを言い終わった後で、母はゆっくりと落ち着いて自分の思っていることを伝えました。

 

すると娘は、うつむきながらも母と父の話に耳を傾けていました。

 

親と娘がお互いの考えを伝えきった後、娘はただひたすら涙を流していました。

 

「やっと思っていたことが言えたんだね」

 

スタッフは娘さんにそう語りかけました。

 

そこからスタッフが両者の主張や希望を整理し、JECセンターのサポートを受けてみようという流れになりました。

娘のその後

娘は半分納得いかないような表情を浮かべながらも、今回は親に押し切られる形でJECセンターへ短期間の入所ということになりました。

 

母の希望は、娘がなぜパパ活をするようになってしまったのかを知り、やめさせたいということでした。

 

JECセンターは、原因探しの前に、まず心の休養が必要だと判断して娘に寄り添うことにしました。

 

スタッフが相談相手になって親への不満や愚痴を聞いたり、いっしょにおでかけしたりして徐々に娘との距離を徐々に縮めていきました。

 

スタッフの他にも、時を同じくして入所している似た境遇の仲間たちと友達になり、日に日に元気を取り戻していく娘。

 

一方、母は家族サポートにより、不安や孤独をスタッフに受け止めてもらいながら、これまでの娘との関わり方を振り返っていました。

 

娘が自分の本音を素直に出せるようになってくると、どうやら親子関係が心に陰を落とす原因となっていたことがわかってきました。

 

そうして、明らかになってきた心理要因をもとに、これからどうしていけばいいのかを一緒に考えていくのがJECセンターのサポートの醍醐味です。

パパ活は「ただの遊び」で済むほどノーリスクなものではありません。

 

依存、詐欺、恐喝、妊娠、性感染症など…リスクを上げていったらキリがなく、将来を壊す危険が潜んでいます。

 

そんな大きな問題を母一人で抱え込んでしまえば、心が疲れ果て、娘との関係も壊れかねません。

 

だからこそ、JECセンターのように専門的な介入が必要なのです。

 

環境を変え、心理休養で心を落ち着かせ、親子双方を支える家族サポートが整っている場所だからこそ、未来を取り戻すチャンスがあります。

 

もし今、娘さんのパパ活問題に悩み、眠れぬ夜を過ごしているなら、迷わず一度お電話ください。

 

その一歩が、母の苦しみを和らげ、娘の人生を守るための確かな希望につながります。

 

 

 

*JECセンターは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の臨床研究と回復の実績を持つ

元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した“心理休養”に基づいたサポートを提供しています。

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