「私がいないとダメな人」…歪んだ“特別感”にのめり込む娘

 

「この前はありがとう。〇〇ちゃんが来てくれて元気出たよ」

 

「君のおかげで頑張れる。やっぱり特別だなって思う」

 

17歳の娘が通い詰めていたメン地下アイドルのライブ。

 

最初は「推し活で元気になれるなら…」と応援していた母親。

 

しかし、頻繁に送られてくる個別メッセージや、チェキでの密着ショット、そして娘の「彼が本当に私のことを大切に思ってくれてる」という言葉に、不安が募っていきました。

 

いつの間にか、学校は遅刻・欠席が続き、アルバイトで得たお金のすべてを“彼”に使う生活。

 

娘の頭の中は「彼に会えないとつらい」「私がいないと彼も頑張れない」という思考で支配され、母親が何を言っても「お母さんは何もわかってない」と怒り、扉を閉ざすように。

 

これは、ただの“推し”ではありません。

 

娘とメン地下との関係が、共依存へと向かっていることに気づくことが必要なのです。

 

 

JECセンターは心理ケアに特化した全国でも数少ない民間の入所施設であり、当施設へ入所した当初、娘さんは頑なに自分の話をしようとはしませんでした。

 

しかし、同じような思いを抱える仲間や、専門のスタッフとの対話を重ねる中で、少しずつ心の内を語り始めました。

 

「ホストに夢中になったのも、メン地下に入れ込んだのも…本当はお母さんに認めてほしかっただけだった

 

そう打ち明けた娘さんの言葉に、スタッフも一瞬言葉を失いました。

 

彼女は小さい頃から「いい子」でいようと頑張っていたのです。

 

進路のことも、友人関係も、すべて親御さんの期待に応えるために選んできた。

 

でも、本当はもっと甘えたかったし、弱い自分を見せたかった――そんな本音に、JECで初めて気づいたのです。

 

 

心理宿泊休養の終盤、娘さんは母親にその思いを手紙で伝えました。

 

母親もまた、「自分の期待ばかり押しつけていた」と涙を流し、ふたりの関係は大きく前進しました。

 

卒業後は、以前とは違う関わり方で過ごせるように。

 

日常の些細な出来事も共有できるようになり、「ただいま」「おかえり」が交わされる家に戻っていきました。

 

メン地下との関係に依存する娘さんの姿は、ただの「問題行動」ではなく、心のSOSです。

 

行動の裏にある心理――孤独、不安、自信のなさ、そして家庭内での満たされなさ――に親御さんが気づき、向き合うことが、回復への第一歩となります。

 

 

JECセンターでは、娘さん自身がその内面を見つめ直し、本当の自分を取り戻すためのプログラムを用意しています。

 

同時に、親御さんに対しても、接し方や距離感、そして“信じて見守る姿勢”を学ぶ支援を行い、家庭全体の再構築を目指します。

 

受診を拒否しているお子さん、発達障害を抱えるケースにも対応し、今とは異なる安心できる環境に身を置くことで、心の安定を図ることが可能です。

 

再発を防ぐには、親御さんが現状を正しく理解し、希望をもって関わる姿勢が不可欠です。

 

本人が来られない、又は来たがらない場合でも上記に記載している電話番号やメールアドレスにお問合せいただき、親御さんが決断し、相談、見学、面談という行動を起こすことで状況は大きく変化するきっかけになるはずです。

 

娘さんの未来を守るために、いま、勇気を出して一歩を踏み出しませんか?ひとりで抱えず、どうかご相談ください。