ひきこもり事情
ひきこもりの要因は様々ありますが、そのほとんどに精神障害(統合失調症、気分障害、発達障害、精神遅滞、パーソナリティ障害、適応障害など)が含まれている可能性があります。
ひきこもりの年齢層は幅広いものですが、中でも「子どものひきこもり」は、そのほとんどが緊急性のないものとして問題を先延ばしにしがちです。
しかし、昨今のニュースでは、思いつめたご家族による凄惨な事件が起こってしまうなど、あながち緊急性がないとも言い切れなくなってきている実情があります。
決して安易に「事件」と「ひきこもり」を結び付けていいということではありませんが、現在ひきこもっているお子さんも、決して甘えているわけではなく、そこに至るまでの理由があるということを忘れないでください。
誰にも言えない「心に抱えた悩み」や、自分にしか理解できない「生きづらさ」を感じているのかもしれません。
家族にも話すことができず、外の世界とのつながりを絶ってしまっているからこそ、いつまでも脱出の糸口が見えないでいるであろうことが予想されます。
家族の声
全国の「子どものひきこもり」に悩むご家族から、こんな声を聞いています。
- 部屋にひきこもった息子の声をもう何年も聞いていない…。
- 私(母親)が毎日様子を見に行くが、娘はもう何年も他人と口をきいていない。
- 子どもに外に出るよう促すと暴力を振るわれてしまう…。
- いい子だった息子が魂が抜けたかのように無気力に閉じこもるようになってしまった。
- 不登校から始まり、ずっと家にこもっていた娘がもういい歳になってしまった…。
当施設での対応
入院・宿泊心理センターでも、開設当初より「子どものひきこもり」に悩まれる方々の社会自立へ向けた支援を長年行ってきた実績がございます。
当施設が特に力を入れている「困難なケース」と呼ばれるような、テコでも部屋から出てこない、誰の言うことも聞かないといったひきこもりのお子さんたちも、なんとか施設へとつなげてきました。
施設内には個室こそ用意されていますが、食堂や共同多目的スペース、運動や各種セラピーなどを通じて、人と触れ合う機会がたくさん用意されています。
話を聞いてくれる仲間やスタッフがいて、臨床心理士によるカウンセリングも行っています。
一度家を離れて、宿泊研修という形で新たな環境に身を置くことで、本来の姿を取り戻されていった方をたくさん見てきました。
また、精神科入院を希望されるご家族に向けた家族相談や、退院後の心理支援及び家族支援も行っています。
「わが子を救いたい」という気持ちを形にするためにも、当施設へ一度ご相談ください。