「彼に会えると嬉しいの。でも、帰ると涙が出るんだ」

 

19歳の里奈さん(仮名)は、アルバイトで稼いだお金をすべてホストクラブに注ぎ込んでいました。

 

お気に入りのホストに「おまえが一番だよ」と言われると、心が満たされるような気がするけど、帰り道はいつも孤独で不安に襲われ、家に着く頃には涙が止まらなくなるのだそうです。

 

そんな娘の変化に気づきながらも、親は「そのうち飽きるだろう」と目をつぶり、注意しても逆ギレされるだけ、と関わりを避けてきました。

 

けれど、いつしか学業も仕事も放棄し、借金を抱えるようになった娘を前に、「もう手遅れかもしれない」という諦めが、親の心を支配し始めていました。

 

 

ホスト依存に陥る女性たちの多くは、「褒められる」「求められる」「選ばれる」ことで、一時的な嬉しさを感じます。

 

しかし、その嬉しさには“安心感”がありません。

 

親御さんから無条件に受け入れられる経験が乏しい場合、他者の言葉や態度に過剰に反応し、心の空白を埋めようとするのです。

 

「娘は回復したがっていない」と親御さんが感じるのも、無理はありません。

 

本人にとってホストは“唯一安心できる存在”であり、親御さんが「やめさせたい」と願うほどに、娘さんは「理解されない」と感じ、ますます距離を置こうとします。

 

 

娘さんを施設に預けることに対して、多くの親御さんが強い抵抗感を持ちます。

 

「他人に任せるなんて無責任」「そんなことをしたら娘に嫌われるかもしれない」「見放したと思われたくない」といった不安。

 

そしてその奥には、「誰にも知られたくない」「世間体が気になる」といった、どこか他人本意な感情が潜んでいます。

 

同時に、「育て方が悪かったのか」「自分のせいだ」という強い自責の念にも苦しみます。

 

その矛盾した感情の狭間で、親御さんは立ちすくんでしまうのです。

 

 

JECセンターは心理ケアに特化した全国でも数少ない民間の入所施設であり、当施設では、ホスト依存や性依存に悩む娘さんの支援とあわせて、親御さん自身が“学ぶ”ための講座を提供しています。

 

当日5時間で参加可能なコースや、よりじっくり学べる1泊2日コースでは、依存の心理や関わり方、距離感の持ち方を丁寧に解説し、実践に役立てていただけます。

 

親御さんが学び、娘さんの背景を理解し始めると、娘さんは少しずつ変化していきます。

 

「怒られなかった」「否定されなかった」「初めてわかってもらえた」——そう感じることで、娘さんにとっての“安心の場”が家庭の中に生まれるのです。

 

JECセンターへの入所により、これまでの生活環境から距離を置き、自分自身と向き合う時間を持つことが可能です。

 

受診を拒否する娘さんや、発達障害を併せ持つ方への対応も行っており、一人ひとりに寄り添った支援を提供しています。

 

 

再発を防ぐためには、親御さんが「見守る力」「信じる姿勢」を身につけ、日常の中で実践し続けることが大切です。

 

JECセンターでは、卒業後の悩みや不安にも対応し、いつでも相談できる環境を整えています。

 

「好きって言われて嬉しい」——その裏にある“本当の不安”に気づいたとき、娘さんの回復は始まります。

 

本人が来られない、または本人が来たがらない場合でも上記に記載している電話番号やメールアドレスにお問合せいただき、親御さんが決断し、行動を起こすことで状況は大きく変化するきっかけになるはずです。

 

まずは親御さんが、学び、希望を取り戻すことから、始めてみませんか。