93d6913da963d3f66cf705fb653660d0_s日々の臨床場面で、私はパーソナリティ障害を抱える当事者とたくさんお会いしていますが、それと同じくらい彼ら・彼女たちの配偶者やパートナーともお会いしてきました。

残念ながら、その多くは、うつ病やパニック障害などの精神的病に追いやられてしまうケースがとても多いのが事実です。

夫婦の場合では、離婚や別居になることも珍しくありません。

妻がパーソナリティ障害の場合、その夫は妻の性格や行動を以下のようにみていることが多いようです(実際に夫が訴える内容から抜粋してあります)。

疲れて仕事から帰宅してくると、暗い雰囲気の中、鋭い眼差しで、突き刺すような表情をしてくる。すべて夫が悪いと決め付けてきて、マイナス面ばかり指摘してくる。夫が何か頼んだとしても、ため息ばかりで喜んで応じてくれない。自分勝手で、頑固で、被害者意識が強い。少しでもへそを曲げるともう手をつけられない

もし夫婦に子どもがいる場合には、妻が子どもに夫の不満やグチを吹き込んでいきます。

すると、夫にとっては、子どもが人質に取られてしまったように感じて、子どもの前で夫婦ケンカが出来なくなり、喧嘩を避けるようになります。

また、妻の前では、すべての行動や言動に敏感に反応し、我慢が続いているので、最終的に体調不良に至ってしまいます。

そんな妻との関係では、家は安心できるような環境ではないので、休息をとれない状態が続き、心の健康を損ない、うつ病を発症するケースもあります。

また、夫の両親(義親)と絶縁になってしまうケースもほとんどです。

元々、「敵か味方」という極端な発想を持っているパーソナリティ障害者は、自分の納得のいかないような出来事や思うようにならない出来事があるとすぐに相手を対敵としてみていきます。

パーソナリティ障害を抱えている妻の場合、生活能力が極端に低い場合が多く、食事作りや洗濯・掃除などほとんどやりません(できません)。

仕事から疲れて帰ってきた夫が全て受け持つ事もめずらしくありません

そんな何もしない妻に対して、つい義親が注意をしてしまうと、途端に敵対意識が生まれ、その復讐心を徐々に倍増させていき、夫に向けてきます。

夫が少しでも義親をかばうような様子を見せようものなら、自殺未遂や暴力、妄想などの狂乱態度を演じていきます。

夫を自分の側から離さなかったり、中には何時間も土下座をさせられてしまうケースもあります。

まさに夫を奴隷のように扱い(女王様になる)、絶対服従・味方にしていきます。

そうすることで、夫と実親の関係を絶っていくわけです。

容易に想像がつくと思いますが、カップルが人格障害同士の場合には、100%離婚になってしまいます。

このように配偶者やパートナーとして、パーソナリティ障害者とうまく付き合っていくには、ある種のコツとパーソナリティ障害者の心もようを少なからず理解しておくことが必要です。