bead0bd10d6e3f527ee8ed13a5979ffa_s皆さん、こんにちは。
当センターでは、当事者であるお子さんが医療機関へ入院中であったり、病識が全くなく、医療機関や社会自立支援施設などに行きたがらない場合に、ご自宅へ出張訪問をさせていただいております。

このプログラムを開始してから、日本全国から多くの訪問依頼があり、訪問支援を続けてまいりました。
ご家庭だけではなく、時には、入院先の病院や警察、裁判所にも足を運ぶこともあります。

今回は、私がご家庭に訪問支援へ訪れた際に感じることをシェアしたいと思います。

訪問依頼理由の数々

d84740fe17a00f5e31e6f42349fbcf06_sまず、訪問理由の第一位は、圧倒的に当事者(子ども)が病識を持っていないというケースです。

こういったケースの場合、ご家族が子どもと「どう関わったら良いのかが分からない」というお悩みが多く、そのお手伝いをさせていただきます。

第二位は、病識はある程度持っているものの、長期的(年単位)に引きこもっているケースです。この場合、親に対する家庭内暴力が繰り返されているケースも多く、ご家族だけでの対応に限界を感じているケースも少なくありません。

また、リストカットやOD(大量服薬未遂)、希死念慮や重度のゲーム・インターネット依存により昼夜逆転状態になっているケースもあります。

訪問依頼をされるご家族の共通点は、ご家族が当事者(子ども)の将来を心配し、本気で何とかしたいと切望している点、どこかに道が開けるチャンスがあると探求し続けている点、当事者の社会自立を熱心に願っている点です。

9b5886785bb7481d1a234da71c3edf87_s訪問支援に入る前に、必ず私は「親の本気さ」を確かめ、そしてその本気さの強いご家庭から訪問を開始します。

訪問時は、当然ですが、私もご家族も当事者も初対面となり、緊張した雰囲気の中、本題に入っていくわけです。

ご家族とのインテーク面接には、それほど難しさはありませんが、当事者との二者面接では、細心の注意を払いながら話を進めていきます。

なぜなら、彼らの心は、すでに傷ついている場合が多く、とても自己防衛的です。中には、一言も言葉を発せず、終始無言のまま時間いっぱいになってしまった方もいました。逆に、マシンガンのように一方的に話し出す方もいました。

本心を見抜き受け止める

b961efe67d8936cc25ec17a3becaa11d_sこれまでに、本当に色々な方々との出会いを繰り返してきました。
彼らの本心は「このままではダメだ・・・何とかしたい・・・でも出来ない・・・」など、光がまったく見えない真っ暗闇のトンネルにいるような状況です。

このような手詰まり状態であっても、私には「助けて!!」という彼らの心の叫びはしっかりと届いているのです。

彼らは「どうやって自分の気持ちを表したらいいのか?いつどのようなタイミングで表したらいいのか?誰に支援を求めたらいいのか?」という想いや葛藤を抱いています。

しかし、彼らは自信がなく、自分も他人も信じられないので、自分の本心を素直に表現できません

ca7566e9924c152382b7182e5fc3d581_sどうしても「自分はバカにされている。利用されている。はけ口にされてきた」など刺々しい表現になってしまい、素直に心の叫びを表現できないのです。

助けて!」と言えればいいですが、それが表現できないがために「苦しさ・辛さを分かってくれ!どうしてわかってくれないんだ!」という主張になってしまうのです。

この様に、訪問支援では、まず当事者たちの心の声を受け止めるようにしています。

52df3275c7e438d5e2f5ef349359e46b_sすると、防衛的だった当事者達は、少しずつ心を開き始め、「私」という存在を自分の領域に入れてくれることを許可してくれます。この瞬間こそが、私と当事者がつながったという証拠であり、支援が開始される瞬間なのです。

私は、支援者が当事者に対して「必ず立ち直っていける」と信じる力を持って一緒に歩み始めることが出来れば、必ず何かが変わっていくと信じています。