9b5886785bb7481d1a234da71c3edf87_s当センターには、数年前に設立された「親の会」があり、定期的に親御さんだけが集まれる会を開催していました。当時は、全国から20家族近くが集まり、親の会に参加してくれていました。

残念ながら、現在は運営スタッフ不足の為、親の会は開催していません。

当時は、当センターと何らかの形でかかわりのある親御さんをはじめ、社会復帰を果たした息子や娘を持つ先輩の親御さんまでが集まり、とても活発な意見交流が行われていました。

私自身も実際に親の会に参加してみて感じたことは、親自身も自分たちのことを話したい誰かに聞いてもらいたいと強く願っているということです。

親の会は、自己紹介から始まりますが、各参加者が長年溜まっていた膿(うみ)のようなものを一気に吐き出すかのように語って下さるので、2時間という限られた時間もあっという間に過ぎてしまいました。

親自身も家庭内のゴタゴタや子どものことについて体験談をシェアする場所が他にないようで、ここぞとばかりに貴重な実体験を涙ながらにシェアしてくれていました。

5253c305ff09f0302cdf29fd8edbfc5a_s参加してくれた親御さんの多くは、「家庭の問題は誰にも話せない。知られたくない。たとえ友人がいたとしても理解しがたい問題である。きっと家族だけにしか分らない問題である」などの気持ちを持っていました。

私自身の日々の臨床の中で、親御さんと面接する時も、多くがこういった気持ちを抱いているものです。

このように家庭内の問題は、あまり公に話しができるような内容ではないので、他の家庭がどうなっているのか詳しい事情を知りません。その結果、自分の家庭が一番大変だと思い込んでいます

しかし、他の親のストーリを聞くことにより、「あ~苦しんでいるのは自分たちだけじゃないんだ」と視野が広がり、また社会復帰している親の体験談も聞けることで、将来への希望を持つこともできます。

これは当センターに入所された人たちが、施設内で体験するプロセスに似ています。

やはり、同じ辛さ・苦しみを体験してきた親同士の関係だからこそ、お互いに癒し癒され回復の糸口を見つけていくこと、安心して気持ちを吐き出すことができるんだと痛感しました。