d84740fe17a00f5e31e6f42349fbcf06_sこんにちは、皆さん。
今回は、パーソナリティ障害の基本症状の一つである『自他の境界が曖昧』について解説していきます。

この特徴は、自分と他者との境目があいまいで、十分に区別できていないところにあります。自分の感じ方と相手の感じ方はそれぞれ別のものだということが、頭では分かっていても実際の場面ではゴチャゴチャになってしまいやすいのです。

結果的に、自分の視点でしか物事が見えず、自分の考えや自分の期待を周りに押し付けてしまったり、自分の問題を周りのせいにしたり、いつの間にか周りの問題にすり替えてしまったりということがおこってきます。

用は、パーソナリティ障害の人は客観的に自分を振り返って、周りの人の立場になって考えるということが苦手(未学習)なところがあります。

そして、いつも混乱の中に身を置くことになってしまうのです。

家庭内暴力では

家庭内暴力の場面などでは、顕著にこの特徴が表れます。

母親を自分の延長の一部と見なし、自分の欲求を満たす事が当たり前だと考えていきます。

ある30代男性は、買物リストを母親に渡し、要求したものを買ってくるように指示しました。

ところが、母親が買ってきたチョコレートの種類(ブランド)が自分の希望とは異なっていました。

まあ、誰にだって間違いはある」とは考えられず、「なんでこれくらいの事がわからないのか!俺の邪魔をするな!俺がこんなに苦しんでいるのは、お前のせいだ!」と突然はげしい罵倒を浴びせ続け、何時間と説教を始めました。

この例も、「母親なら自分の要求を何も言わなくても分かってくれるはずだ」という「錯覚」を抱き、それに母親は答えるべきだととらえるため、それが満たされないと激しい攻撃性(家庭内暴力)にかわってしまうわけです。

このようにパーソナリティ障害の人は、自分を絶対視してしまいやすく、それ以外の考えは一切受け付けられないのです。

そして、自分にとって何か都合が悪い事が起きると、自分に問題があったからだとは考えずに、「周りに問題がある」と問題の原因をすり替えていきます。

その時だけは、自分を守れるのでしょうが、結果的には、周りを振り回し、疲れさせ、一番恐れている孤独な状態に身を置かざるを得ない状態になってしまうのです。

違いを受け入れる

回復の過程には、自分と相手は別の人格で、人それぞれ都合があり、違っていてもいいんだという考え方に気がついてくる事が重要です。

しかし、違いを受入れるということは、それにともなう孤独も受入れる覚悟が必要になります。

その精神状態を獲得するまでには、ある一定の時間とある種のコツが必要です。

そこにこそ、当センターの専門性が生きてくるわけです。