800617f752f0a3f002065666c7ea3828_s職業柄、日々様々な親子関係をみていますが、残念ながら「親の愛」というものを、勘違いしている親子が多いように感じます。

子どもが様々な問題行動を起こしてしまい、お金を渡すことが最終手段になっている家庭もあります。

中には、月に○○万円を子どもに渡し、子どもは優雅な生活を送る一方で、親はとても質素な生活を強いられているというご家庭もありました。

当センターでも、このお金の問題というのは、親子分離を図るうえで、最初に取り組んでいかなければならない問題です。

子ども側も、「愛=お金」と信じているので、当然お金が底を尽きてくると、「親に見捨てられたんではないか?」などと不安になり、パニックを起こします。この歪んだ認知を変えていくには、ある程度の時間が必要になってきます。

どうしてお金を渡してしまうのか?

では、親は愛情ではなく、どうしてお金を渡してしまうのでしょうか。

b8fdd4c2b162391ffb45d8a240abcac6_s愛情の代わりにお金を渡す親というのは、自分(親自身)には「何もない」と感じていることが多いです。

本当は我が子に愛情を注ぎたい。でも「自分には分け与える愛情や思いやりなんてない」と感じているため、お金を渡すことで罪を償おうとしたり、無価値観を隠そうという心理が働いています。

親であっても余裕がなく、無価値観を感じながら日々を生きていたり、余裕がない分子どもに愛情を注げなかったり自分には何かを与える価値がないと感じてしまっている方は実際に結構いるものです。

自分にはお金以外、何も与えるものはない」そのように無価値観にハマっていることが、お金を渡してしまう原因になっていると考えられます。

子どもはどう感じているか?

では、お金しか与えられなかった子どもは、どのように感じているのでしょうか?

ae4b6a418144ac76fd01b17061d2f571_sお金しか与えてもらえなかった子どもの特徴は、「自分は愛されていない」という自尊心の低さや「我慢することや待つことが苦手」という感情のコントロール問題などが挙げられます。

もちろん、安心感を得られていないため、堂々と振る舞えず、周囲の評価や顔色ばかりが気になってくるのです。

そして、親も子も「無価値観を抱いている」という共通点が生まれます。

どちらも自信がなく自分を認められないのです。

このような子が大人になってからの傾向としては、自信がなく心配の方にばかり意識がいってしまうので、何をやるにも長続きができません

また、親に対する恨みも強く、「どうせ一生懸命働いてお金を稼いでも幸せになれないんならお金なんていらない!」という思いが働きます。

このように心のどこかで「愛してくれなかった親」や「お金」に対して復讐心を募らせていくのです。

このような親子関係を改善するポイントは「素直な気持ちを伝えてみること」です。

もしも、あなたが子どもの立場なら「寂しかった・・・」と本当は小さい頃に言いたかったことを涙ながらに訴えてもいいでしょう。

親の立場なら「あの時は余裕がなく、触れ合ってあげられなくて悪かった。でも本当はお前のことはいつも気にしていたし、お父さんとお母さんなりに愛していたんだよ」と素直に伝えてみることです。

当センターでの対応

center-smallここ(人格障害研究センター)では、私が親と子の中間に入り、親子同士が本音を言い合える機会を設けます。

大きな声を出したり、泣き叫ぶ方もいますが、ずっと心の中にしまいこんでいた叫び(封印された叫び)をぶつけ合うことで、少なからず関係性に変化が生まれてきます。お互いに気を使い合っていた関係性から、言いたいことを言い合える中になっていきます。

最初は恥ずかしくて、うまく伝えられないかもしれません。でも、たとえうまく伝えられなくても、何度も何度もコミュニケーションを取っていくことが大切なのです。

素直な気持ちを伝えあうことで、お互いの寂しさや本当は相手を思いやっていた気持ちに気づくことができて、親子の絆を取り戻すことができます

人生を豊かにするには愛情はもちろん、お金も必要です。

愛情とお金のバランスをうまく保ち、幸せを実感できる日々を送るためにも、勇気を出して素直なコミュニケーションにトライしてみて下さい。