f73247603c3a92811fd651f48c8c7063_s皆さん、こんにちは。
当センターでは、数年前に「座談会」という名目で、あるテーマに沿って研修生が自分の体験談や考え、気持ちをシェアできる時間と場所を定期的に提供していました。

もちろん、ファシリテーター(まとめ役)として当センター専属スタッフが同席し、参加者の皆さんが自由にかつ安全に話し合えるような環境を作っていました。

また、その座談会では、悩み苦しんでいる真っ最中の方から、一歩二歩前進している方、そして卒業生のOB&OGの方々も参加してくれていました。

ですから、自分だけの狭い価値観や発想だけではない、自分の枠を超えた色々な発想に触れることができるのです。

9fe51c3afbdf53d82011047f3b71ed16_sそんな座談会で、実際に参加者同士が発言されていたフレーズを参考に、当事者の世界観と回復者の世界観の違いを見ていきたいと思います。

回復者の特徴としては、以前の投稿にも書きましたが、「観察自我」が育ってくるので、自分や親との関係、他者との関係を一歩下がった位置から、客観的にとらえることができるようになります。

一方、当事者は、自分や他人との関係を、主観的に見過ぎてしまうがゆえに、苦しくなってしまっているのです。

当事者と回復者のフレーズ

以下に、当事者のフレーズをご紹介したいと思います。

  • 29e4249217ed0aca74e7e081b73ab9b4_s「こうなった私は全て親のせいだ!
  • もっと親が普通に育ててくれたらよかったのに・・・」
  • 「私は悪くない。悪いのは全て周りだ
  • 「私の苦しさを周りに察してほしい
  • 「どうして周囲は自分のことをこんなに攻撃してくるのかわからない
  • 「もう何もかも絶望的だ・・・何をやってもうまくいかない
  • 「不安で不安でたまらない・・・どうにかなってしまいそう・・・」
  • 周りが自分をどう見ているのか気になる

などが当事者たちのフレーズです。

一方、回復者のフレーズは、

  • c92414f1fa64e0cc3482cf8baa646d2e_s「私と親は別の存在である。区別するようになった」
  • 「私の中にある個性に目を向けられるようになった
  • 「誰しも良いところと悪いところの両方を持っているんだな~
  • 「うまくいかないことがあっても、時間が経過すれば見えてくることもある」
  • 「分かり合えないこともあっていいのかもしれない。吹っ切れることが大切だと思う」
  • 「今まではいつも我慢している自分がいて苦しかった。少しは自分を表現してみてもいいのかも」
  • 「今までの自分の人生を考えれば、不安を感じるのは当然だ
  • すべての人に理解してもらわなくてもいいや~」などです。

二者を比べると、その違いがよく理解できたと思います。

dff6109aadae8eefbbd1190a56463a33_s当事者は、視野の狭さから、「自分」しか見ることができず、周囲に理解されること、変化することを強く期待してしまい、それが満たされないことに対する、怒りと共に強い孤独感を抱きやすくなってしまうのです。

回復者では、上記のフレーズや観察自我の獲得に加え、①一人でいられる(一人を楽しめる)、②親のことで過剰なエネルギーを使わない、何事にも“よい加減”で取り組める、④自分は世の中に受け入れられて当たり前という確信が持てるようになる、などの共通点も見られます。

自分の視点とは違う発想を大切にする

では、どうしたら主観的にしか物事を捉えられない当事者が、回復者のような客観的視点をもてるようになるのでしょうか。

95fce483f2ea915a6cc9a3e0b99d0943_sやはり一番効果的な方法は、一歩二歩先を歩く経験者や先輩方から、自分の視点とは違う発想を聞くという経験を増やすことです。

最初は、なかなか理解できないかもしれませんが、少しずつ「そういう発想もあるのかもしれない」と思えるようになり、実践できるようになっていくのです。

「実践してみよう!」と少しでも思えるようになれば、回復ステップまでの半分はきています。

このように回復者には回復していくだけの理由と背景があるのです。