4d9924c3a7f1caf059064ca9a55e72ac_s皆さん、こんにちは。
パーソナリティ障害の心理ケアは、いわゆる堂々巡りの連続です。同じような失敗を、何度も何度も何度も繰り返します

また、同じことか!」と、支えている方も徐々に嫌気がさしてくることがありますが、この堂々巡りにつき合うということがパーソナリティ障害の人の支援だといっても過言ではありません。

例えば、些細なやり取りで「バカにされた!」と怒り出し、大声をあげ、物を投げつけたりと暴れているとしましょう。

感情の高ぶりが収まるまで、しばらく待ち、冷静さを取り戻したところで、状況と感情を整理し振り返ってもらい、「今度同じようなシチュエーションになったら、どうすればよいか」などを一緒に考えていきます。

その時は、本人は納得していたとしても、数時間後、または数日後にはまったく同じようなシチュエーションで同じようなアクションを取ってしまいます。

29e4249217ed0aca74e7e081b73ab9b4_sもしくは、夕方頃になると決まって、不安になり、寂しくなり、パニック発作を起こしてしまう方、寂しさに耐えきれず、自傷行為を繰り返す方、パチンコやアルコール依存に逃げ込む方もいました。

彼らとじっくりと話し合い、色々と対処法を考えてみても、数時間後や数日後には、まったく同じ行動を繰り返してしまうのです。

これはある意味、支援者にとっては、無力感を突きつけられることになります

なぜなら、やってもやっても同じことの繰り返しですから、何の成長もないように思えてくるのです。

この無力感に耐え続けていけることも、パーソナリティ障害の支援者には必要な資質なのです。

堂々巡りを繰り返し、乗り越えていく

9f6dac38eb3a6ef816ed6f0840905552_sまた、パーソナリティ障害のお子様を抱えるご家族であれば、この「堂々巡り」という言葉が一番しっくりくるのではないでしょうか。

やってもやっても底なし沼のように、同じことの繰り返しですから、親としても疲れ切っていくわけですね。

親の育て方が悪かった。責任を取れ!どんだけ苦しんでいるのかわかっているのか!」というお決まりの訴えから、長時間にわたる親への説教、警察への通報など、来る日も来る日もその対応に追われていくのです。

何かマジックのように急によくなるということを幻想していると、現実に失望して投げ出したくなってしまうことさえあります

パーソナリティ障害の特徴の一つに、ある局面ではすごくよくなるけれど、また何かの拍子に同じ失敗を繰り返すということもあるのです。

人間はそう簡単には変われません。

52df3275c7e438d5e2f5ef349359e46b_sましてや、年齢を取っていればいるほど、考え方の癖や人間関係のパターンが根強いものになっています。長い年月をかけて身に着けてきた癖やパターンは、そう簡単に変わることはないのです。

しかし、この堂々巡りを徐々に乗り越えていくうちに、少しずつ、そしていつの間にか大きく変わっているということもあるのです。

当センターでは、そういったことの繰り返しを日々研修生と共に味わっているのです。