ddc027d6b149b12095903e35e4d29e74_s以前の記事では、パーソナリティ障害の基本症状について説明しましたが、今回は、基本症状の他に、パーソナリティ障害によくみられる症状(歪み)について紹介したいと思います。

これからご紹介する症状は、私が日々の心理臨床を通して実際にみてきたものです。

具体的な例も含まれているので、パーソナリティ障害を抱えているご家族やパートナーの方々には馴染みのある項目が出てくるかもしれません。

私の元を訪れる方たち

c3729386f4ffb152cbe0f5e331180cd7_s私の元を訪れてくる方々の中には、家で長期間引きこもっていたり、親に向かって暴言暴力を振るったり、過食嘔吐やアルコールに溺れたり、万引きを繰り返し、何度となく警察のお世話になったりと数々の問題行動を起こしている方達がいます。

家族は困り果てていても、当の本人には問題意識がないので、病院にも行きたがりません。病院という言葉を発するものなら、「俺(私)を病人扱いするんじゃない!」と逆ギレされてしまうことも珍しくはありません。家族は必至で何とかしたいと願っているのに、身動きが取れないという状態です。

気分の波が激しいので、調子が良い時と悪い時のギャップが激しく、自分の思い通りにいかないことがあると途端に暴れだしたり、暴言を吐いて親をとことん困らせていきます。

こんなに苦しんでいる私の苦しさが分らないのか!」と親や周囲に自分と同じ気持ちや考え方を求め、期待し、それに答えてくれない相手に怒りをぶつけていくのです。

visit-support2こういったことが毎日繰り返されるわけですから、家族や周囲はたまったもんではありません。疲れ切った挙句に、親がうつ状態に陥ってしまうケースも珍しくありません。

自分のことはさて置いて、他人の悪口や批判を繰り返し、被害者意識を持っていきます。中には、自分の都合の悪いことを指摘されると、「頭が痛い・・・お腹が痛い・・・気持ちが悪い・・・」などと体調不良を訴えて逃れようとする方もいます。

親御さんや周囲には、ただただ無力感と敗北感だけが残っていくのです。

パーソナリティ障害者が抱える二面性

8fc7865283afe24e33f58a177ed6a547_sこれらの症状や行動はいつも生じているかというとそうではありません。

調子の良い時は、むしろ年齢相応の立ち振る舞いができたり、人当りも良かったりとごく普通に接することが出来るのです。

この二面性こそがパーソナリティ障害の特徴でもあるのです。

自分の中の良い面と悪い面が統合されずに分裂しているわけです。だから、相手の中に少しでも悪い面を垣間見ると途端に排除したくなるのです。

こういった精神状態は、発達年齢で説明するとちょうど保育園・幼稚園の年中さんくらいの精神年齢に似ています。

感情コントロールも苦手で現実検討も機能しなくなってしまいます。

c92414f1fa64e0cc3482cf8baa646d2e_s精神発達年齢を少しずつ上げていくことが彼らを支援していく上で必要になってくるのです。

その第一歩は、安心感を抱けることにあります。安全な場所で、自分の存在意義を問い直し、周囲に認められる体験をできるかがポイントになってくるのです。

では、どうしたら、病院にも断固として行きたがらず、問題行動を繰り返している当事者を、私たちのような施設に結び付けるかは過去の記事を参考にしてみてください。親としての本気度や本質が問われてくるのです。