56c67912813a99ac4ade3845295abe0c_s皆さん、こんにちは。
20年以上もの間、パーソナリティ障害を専門に臨床活動を行ってきて、私の心の支えになっていることと言えば、やはりOBやOGという卒業生やそのご家族からいただく「感謝の言葉」です。

数々の精神科病棟への入退院を繰り返してきた方、または様々な種類の薬を服用してきたが一向に改善が見られず、かえって症状が悪化してしまった方、問題行動を繰り返してしまい警察沙汰に何度も発展してしまった方など、当センターにたどり着かれるご家族は、実に様々で、各々が歩んできたストーリーを持っています。

希望も光りも見えず、どん底のご家族が、当センターと出会ったことで、かすかな光を見れるようになっていただけることは、私たちスタッフ一同にとって、大変うれしいことです。

そこで今回は、過去に当センターを利用されたことのあるご家族からの感想をご紹介していきたいと思います。

今現在、ご家族が問題の真っ只中にいて、どん底の状態である場合には、これから紹介する感想は、なかなか理解に苦しむところがあるかもしれませんが、実際に体験されたご家族からの生の声として、参考にしていただければと思います。

ご家族からの感想:

  • f6132dd75ceda682c4164f5d0795af00_s「以前は、子どものことを信じてあげることが出来なかった。なぜなら、私たち自身も自分のことを信じられなかったし、いつもどこかで、これではいけない!と思っていた。でも、今は、純粋に子どものことを信じてあげられるようになった。こういう風に思えるようになったのは、思い切って子どもをセンターに預けたから。人生で初めて、子どもを信じるということを体験した」
  • 親の力だけで何とかなると思い込んで、問題を抱え込んでいた。でもそれは逆に問題を悪化させ、家族間の閉塞感につながっていたことに初めて気が付いた。もっと早くにセンターに出会っていれば、状況は変わっていたと思う。特に、専門的支援の活用は、家族関のコミュニケーションを助けるキッカケになるということを学ばせて頂いた」
  • 「センターと出会うまでに、数えきれないくらいの医療機関に我が子を入院させてきました。でも、入院期間も限られていて、すぐに退院してしまうし、自宅に帰ってくれば、また同じ症状の繰り返しで困っていました。センターのように、長期的にケアをしていただけるパーソナリティ障害の専門機関が日本にあって本当に良かった」
  • 「生活環境を変えれば何とかなると思って、アパート暮らしをさせてみたりしたが、結局、根本的な問題の解決にならなかった。お金も時間もロスしてしまった。もっと早くにセンターを知っていれば、余計な出費は必要なかったと思う」

親の力だけでは限界がある

以上の感想からも分かるように、ご家族が我が子をセンターに預けるという決断を下したことで、家族間でのコミュニケーションの限界に終止符を打つことにつながったのです。

5253c305ff09f0302cdf29fd8edbfc5a_s今までは「なんとかなる!」と一生懸命頑張ってやってこられたご家族が多く、残念ながら、その想いと行動が強い親御さんほど、子どもからの反発や攻撃を受けることになります。

私の経験上、パーソナリティ障害のケースでは、子どもの将来を考えた上で、「親の力だけでは限界がある」ということに早い段階で気づけるかどうか、そして、信頼のおける専門機関に子どもを預け続けるという「覚悟を持てるかどうか」が、パーソナリティ障害の回復には必要不可欠なのです。

この親のスタンスを子どもが本当の意味で実感した時に、子ども達は、自分自身の力でバランスを取り始めていくのです。

最終的には、多くのご家族は、親も子どもも、それぞれに自立し始め、程よい距離感を保ちながら、お互いの存在を尊重し、未来への一歩を踏み出していきます。